俺の親友（ジャックside） ページ19
俺はきっと、無意識にラドルを弱いと思ってたんだ
強いとは励ましつつもいつも心配ばかりしていたのはそのせいだ
かつてラドルが陥った悪夢
それらを思い出すだけで苦しくなる
未だに夢に見るのはあいつがいなくなってしまって、別の誰かになってしまう悪夢
初めてあいつが我を忘れた時、見た目は変わらない筈なのに中身は全くの別物のラドルは俺を害そうと不気味に笑っていた
それが脳裏に焼き付いているせいか妙に現実味を帯びていて恐ろしくて堪らなかった
そんな日は冷や汗びっしょりでトレーニングにも身が入らない時もあった
だからそんな事にならない為にもずっと俺があいつを守らなきゃって思ってた
けど、あいつは俺が知らぬ間に中身もちゃんと成長してたんだ
「一緒に強くなろうって言ったろ？僕だって君だって強くなってる。今回は協力してくれる仲間もいる……やってやろうよ、親友。」
そう言うラドルは月夜に照らされて輝いていた
黄緑の瞳がキラキラとしていて紫の髪が夜風にたなびく
そんな彼を見て俺はフッと心が軽くなったんだ
親友
ミドルスクールに上がりたての頃は6年ずっと一緒だった癖に友達認定さえされてなかったのに
そんなあいつが俺を親友と呼んでくれたのはミドルスクール3年の後半だったか
なんにせよ、その言葉が嬉しかった
その後、拳を交えた俺はユウ達の作戦に加わった
ラドルが言うからと最初は渋々だったものの存外思ってたよりも信頼に値する奴らだったので安心した
作戦はケイト先輩のユニーク魔法でディアソムニアに扮し、作戦が成功したと思わせて油断した所を討ち取るという物だった
確かにいい案だ
いくら用意周到といえど成功したとあれば油断をする
油断をつくのは狩りの基本
それにこれなら本番までラドルが調査に乗り出る必要はない
本番当日まで静かに過ごし、とうとう作戦の当日
俺達はコロシアム内で待機しボロを出すまで鳴りを潜めていた
コロシアム中央ではサバナクロー生達が集まり凱旋を見守っていた
「ニヤニヤしやがって……」
「落ち着けジャック、ここで出てったら全部パーになるぞ。」
「ああ、わかってる。」
そしてあと少しでディアソムニアというその時
「痛っ！」
(ラドル！？)
サバナクロー生よ一人に引きずられてきたのは紛れもなくラドルだった
何でここに！
作戦内容は教えてない筈なのに……
タイマン張った時もそうだったがラドルは今回の事が許せないらしくレオナ先輩に楯突いていた
が、多勢に無勢
取り押さえられ殴る蹴る等の暴力を受ける様に頭の血管が切れそうだった
それでもユウの静止に何とか抑えていた
全くこれだから……（ジャックside）→←ヤバい（ラドル＆ジャックside）
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あんかけうどん(プロフ) - おぞうにさんさん» ありがとうございます！そのお言葉だけで報われます！これからもがんばります (2022年2月8日 0時) (
レス) id: c40c888944 (このIDを非表示/違反報告)
おぞうにさん(プロフ) - はじめまして、！！とっても面白くて、時間も忘れて一気に読んでしまいました、、！！これからも更新頑張ってください！！ (2022年2月8日 0時) (レス) @page49 id: 7bfb9453e4 (このIDを非表示/違反報告)
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