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ラドルじゃない(エースside) ページ15

「と、言う訳だ。」

「えー……信じらんねぇ。あいつは何よりも先輩とか歳上には敬意を払うし同級生に対しても下手だし無茶するし馬鹿みたいにお人好しなんすよ!?俺庇って腕抉れる怪我してもすぐ治して挙げ句各々の好みに合ったオリジナルカップケーキ作って振る舞う始末。勉強も魔法もピカイチで噂は本当なんすよ!」

「信じられん……そもそも幼虫だぞ?あのうぞうぞした芋虫の!それを!素手で!渡してくる奴が!優等生な訳あるか!」

まくしたてるジャミル先輩に俺は首を傾げた
流石に意味もなくそんな事する奴じゃない
それは俺がよーく知ってる
なら何故?

「……ジャミル先輩。その時のラドルの瞳の色、覚えてませんか?」

「瞳?緑色だったが……」

「「……あー。」」

デュースがした質問の答えに俺達は納得してしまった
なるほど、あいつならありえる

「ジャミル先輩、これまだ確証がないんですけどそいつラドルであってラドルじゃないんすよ。」

「は?何意味わからん事を……」

「昨日ハーツラビュルでは一騒動あったんですが、その時のラドルは荒っぽくて攻撃的で普段のアイツとはかけ離れた性格になっていたんです。そしてさっき見せた写真よく見てください。瞳、黄緑でしょう?」

「本当だ……だが何故……」

「今の所分かっているのはラドルの目が緑の時は別の誰かがラドルになっているって事なんです。だから普段のラドルは良い奴です!どうか嫌いにならないでやってください!」

「お、おう……」

「言ってやらなきゃだなぁ……多分今日の放課後土下座でカップケーキ焼いてきますよあいつ。ジャミル先輩好きな食いもんは……」

「カレーだ。」

「了解。言っておきます。」

「そんな事聞いてどうするんだ?」

「ラドルはなんでもカップケーキに出来るんです。この前エビチリをカップケーキにしてました。」

「エビチリを!?う、うまいのか?それは……」

「ケイト先輩はうまいってバクバク食ってましたよ。」

「マジか……」

ジャミル先輩は本当だろうな?と疑わしい目をしつつも納得してくれた
よし、あとはあいつが切腹とかしないよう監視するだけだな

「それじゃあジャミル先輩!お茶ありがとうございました!この後ミステリーショップにも卸に行かなきゃなんで!」

「そうか、引き止めて悪かったな。頑張れよ。」

「はい!行くぞエース。」

「へーへー……」

朝っぱらから元気なデュース君に引きずられながら俺はスカラビアを後にした
にしても緑の目のラドルなぁ……
やっぱ悪い奴って感じか?
まぁ今後は注意して見守るか

隠し事(トレイside)→←おやつが虫とかありえるわけない(エース&ジャミルside)



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あんかけうどん(プロフ) - Aliceさん» 嬉しすぎる言葉をありがとうございます!ランドールはいいぞ……是非映画の方もご覧になってみてください。インク→ユニバーシティ→インクの順に見るのがおすすめです! (2021年12月25日 16時) (レス) id: 91a4551153 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - クリスマスに一気に読んでしまった、ランドールの魅力をこの小説で知れました、ありがとうございます! (2021年12月25日 14時) (レス) @page32 id: 31d32091d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あんかけうどん | 作成日時:2021年12月16日 10時

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