誰だ(ジャックside) ページ24
「おい……ラドル……」
「あぁん?」
なんとか立ち上がりラドルを見据える
おかしい
いつものあいつと違う
それになんだあの顔の鱗は?
目も色が違う
ラドルは不機嫌な顔でこちらを見たが俺だとわかるとクスッと笑って頬に手を添えてきた
「あぁジャックか。体は大丈夫か?心配したぞ。」
「っ……まぁ、大丈夫だが。」
恐ろしい程冷たい手に背筋がゾワッとする
なんなんだよ一体……!
「みろよ。俺をバカにし続けた結果がこれだ。やっぱりまぬけ共は地べたを這うのがお似合いだ。」
「ぐっ!」
ラドルは床にクラスメイトを踏みつけた
「なぁ?散々馬鹿にしてきた奴に足蹴にされて手も足も出ないってどんな気持ち?参考にするからさぁ、教えてくれよ?」
「も、やめ、誰にも言わないから許じ……」
「質問に答えろこのマヌケが!」
「がはっ!」
クラスメイトを思い切り蹴り飛ばして激昂するラドル
ぶっ飛んだあいつはビクビク痙攣して泡を吹いた
「はぁ……馬鹿はこれだから駄目なんだ。あぁジャック。待たせて悪かったな。一緒に帰ろう。」
「誰だテメェは。ラドルじゃねぇ……誰だ!」
気づいたらそう口に出ていた
だがその通りだ
こいつはこんな非道な事を平気でやれる奴じゃない
ずっと一緒にいたからわかる
こいつはラドルじゃない
偽物は目をぱちくりさせてうんざりそうに言った
「はぁ……所詮お前もまぬけか。こいつの友達で利用できそうだったからこの先も一緒にいてやろうと思ったが仕方ない。俺は今度こそやりとげる。その障害になりそうな奴は今ここで……っ!」
「っ!?」
何か魔法を放とうとしたようだが途端に様子がおかしくなった
偽物は苦しそうに胸を抑えた
「クソ……乗っとるのが遅すぎたか……この体はもうあいつの……チッ……なんでこんなお人好しに……畜生……これで終わると思うなよ……!」
苦し紛れに言い放つと、偽物はその場に倒れこんだ
「っ!?ラドル!」
すぐさま抱き上げるとラドルの頬から鱗が消え、スッと目を覚ました
「ジャッ、ク……?」
「ラドル、だよな?今度こそ……よかった。くそ、守るって言ったのに不甲斐ねぇ……」
そう言うとラドルはいつものようにワタワタしながら否定した
「ジャ、ジャックは悪くないよ!悪いのは彼らだし何なら、僕のせいで……!」
「だー!少なくともお前のせいじゃねぇ!こいつらのせいって所で終われよ!ったく……」
「ご、ごめ、そ、そうだジャック!」
「あ?」
見るとラドルは真剣な顔をして言った
「僕……何したの?」
青ざめるラドルの視線はボロボロのアイツ等に向いていた
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あんかけうどん(プロフ) - あんぱんさん» ありがとうございます! (9月14日 22時) (レス) id: 8768b9e08b (このIDを非表示/違反報告)
あんぱん - ランドール好きなのでうれしいです! 面白かったです! (9月14日 22時) (レス) @page28 id: f2f05df21c (このIDを非表示/違反報告)
あんかけうどん(プロフ) - 竜の騎士さん» ありがとうございます!嬉しいです! (2021年12月10日 17時) (レス) id: 91a4551153 (このIDを非表示/違反報告)
竜の騎士 - はじめまして。最初から読んでみましたが、とても面白くてすぐにハマりました!更新楽しみにしています! (2021年12月10日 13時) (レス) id: 796a1a3707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんかけうどん | 作成日時:2021年11月25日 4時