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...邪魔を、しないで欲しいな。 ページ45

ハク) "…まずは、傷の手当をした方がいいんじゃないか。奴らが追ってきている様子もない。"

しかし、Aは首を横に振る。

A) そんな事より、ゴン達は?

ハク) "言われたとおり、仲間の元に送り届けた。
合流するか"

A) …いや。
もう、あいつらとは会えない。
俺は、あいつらを裏切ったからな。

ハク) "では、どこへ行く。"

Aは少し口元に笑みを浮かべた。

A) …もう、行く所無くなっちまったからなぁ。
どこにも居場所なくなったし、もういっそ
(( "やめろ。"

ハク) "…A、今は一旦体を休めるべきだ。
お前は不死身ではない。
怪我のせいで頭が回らなくなっている。
血を流しすぎだ。"

ハクは急に止まり、遠ざかっていた街に向かって
走り出した。

A) っ、おい、何してる。
…余計な事をするなっ!
俺は誰にも必要とされていない!!
俺は、俺はっ、そんな世界で生きていくことに意味があるとは思えない!

Aが制止しようと少し力強くハクの毛を
引っ張る。しかし、ハクは足を止めない。

A) っ、ハク!!
チッ もういい!(( "っ!!"

ドサドサッ

Aは疲労と貧血で上手く動かない体を無理に動かし、ハクの上から飛び降りた。
案の定、上手く着地なんて出来ず、体中に走る激しい痛みに顔が歪む。

ハク) "A!何を…"(( ズリッ

Aは重い体を引きずりながら、人里から逃げるように離れていく。

ハク) "死ぬ気なのか。…正気か?
お前にとってあの男が大事だったことは知っている。だが、たった1人、そいつに必要ないと言われただけでお前が死ぬ必要なんて"(( っうるさい!!

A) …何を知ってんだ。
お前が、俺の何を知ってんだよ!!
お前には、分からねーよ!俺の気持ちなんてさ!!
もう、黙ってろよっ!!

Aはそう叫んで、強制的に念を解除する。
そして、完全にひとりぼっちで、人気のない森に向かって再度足を動かし始めた。

森の中枢程まで来ると足を止め、大木の幹にもたれ掛かるように座り込む。
先程から、急激な体温の低下を感じていた。
額から溢れ出る血の勢いも、段々と治まってきている気がする。
それは、体内の血液量の限界が近づいている事を表す。
息がしづらい。
自分の心臓の音が妙にハッキリ聞こえるようで、
気味が悪い。

A) (今日は、満月か。…あー、もう)
…邪魔を、しないで欲しいな。

月を見上げたAが掠れた声でそう呟く。
そして、懐のナイフに手をかける。

(この期に及んでも、最期に見たいのはあいつの顔で、、)→←嘘つき…



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設定タグ:HUNTER×HUNTER , 男主 , 原作沿い   
作品ジャンル:アニメ
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シロ(プロフ) - 1章の字を間違えてました、すみません...。 (2020年2月10日 10時) (レス) id: 6110f6241d (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 凜々子さん» 凜々子さん!!ありがとうございます!!一生から読み続けてくださり、その上嬉しいコメントも頂けて、感無量です!ちょっと本気で涙が出そうです!!私も私の作品に触れてくださっている読者さんが大好きです!!(迷惑だったらごめんなさい!) (2020年2月10日 10時) (レス) id: 6110f6241d (このIDを非表示/違反報告)
凜々子(プロフ) - 一章からずっと見続けてます!やっぱりとても面白いです!十星押しときました!これからも応援してます!めっっっちゃ好きです!(唐突の告白) (2020年2月10日 10時) (レス) id: 132cc7b19e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シロ | 作成日時:2020年2月5日 23時

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