彼は神の子 悪魔の子 5章

ほんとか？！ ページ17

Aがウイングの言葉の意味を理解して、拒否した。

A) キルアは俺の大事な友達だから、殺されたら困る！！それに、お前がこいつを殺すんなら、俺がお前を殺さなきゃいけないだろ？それも困る！！
俺は、もっと"ネン"のことが知りたいからな！

Aが1歩キルアをかばうように前に出る。
ウイングは少し驚いたような顔をしてから、また笑顔に戻る。

ウイ) 心配しなくても、"思う"だけです。私は殺しなんてしませんよ。

Aはその言葉を聞いて、ほっとしたようにまた元の位置に戻った。
キルアは一息吐いてから

キル) 別に、殺しに来てもいいぜ。どうせムリだから。

煽るようにそう言った。
しかし、ウイングはそれを無視して、話始める。

ウイ) 順序よくいきましょう。
「点」。

部屋の空気が一気に緊張感を増す。

ウイ) 「舌」。これは、頭で想っても口にしても結構です。…君を殺す。

ウイングがキルアの目を見据えてそう呟く。
その瞬間、ウイングの正面に立っていたキルアを含めた全員に得体の知れない殺気が襲いかかった。
キルアは思わず後ろに飛び退き、Aは咄嗟に手持ちのナイフに手をかける。
すると、ウイングが圧を出すのを止める。

ウイ) 今のが「錬」です。錬(意志)が強ければ発(行動)に足る。「気合いで勝れば動かずとも敵が退く」。
ハッタリの語源と言われています。
錬はややもすると、頑固に変わり間違った考えを正そうとする柔軟性を失ってしまいます。
それ故に、心が充実しないうちは控えた方がいい。

ウイングが踵を返して後ろにあったイスに腰掛ける。

ウイ) 君達もズシも、今は心を鍛え育てる時期です。
もし、燃について学びたければ、今は点を極めることのみに励みなさい。
点を修めれば相手の気概に圧されることもなくなりますよ。
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ゴン&A) ありがとうございました！！

3人は、ウイングの宿を後にした。

A) 点を修める、かぁ。

ゴン) 凄かったね！ウイングさん！！

A) あぁ。あれは確かにヒソカやイルミと同じ力だな。あいつらほど嫌な感じはなかったけどな。

Aは隣を歩くキルアの浮かない顔に気づく。

A) キルア？どうした？

キル) …あいつの話、ウソだ。

ゴン) ウソ？！
A) ほんとか？！

キルアのその言葉にゴンとAが目を丸くする。

キル) ああ。話はもっともらしいし現にウイングの力もAが言うように俺も本物だとは思う。
けど、それだけじゃ説明できないことがある。

完全にオレたちがターゲットだ。→←っ、ダメだ！

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