ミュージックアワー2【BE:FIRST】

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Spotify × BE:FIRST MIZUKI

(仮)Youth Tune Anthology






太文字のゴシック体で書かれた表題を、リョウキくんが発音良く読み上げる。




「アンソロジーってどういう意味？」

「うーん、いろんな作家さんの作品を集めて一つのものにした……短編集とか、コラボアルバムとかそんなニュアンス。だよね？リョウキくん」

「yes！」




リュウヘイの質問に答えたら、リョウキくんは勢いよく親指をあげてくれた。Youthは若者、Tuneは楽曲……ふむふむ、何となくどんな感じのタイトルなのかは分かった。

で、それで。




「SpotifyのPodcastって聞いたことある？」

「いやぁ、私あんまないです。舜斗は？」

「バンドの人がやってるやつとかたまに聞いてる」

「俺も芸人さんの聞いてんなぁ」




おや意外とみんな聞いているんだ、と驚く舜斗とレオくんの言葉。対して「ラジオみたいなやつだよね」って、リュウヘイの知識はそれくらい。ちなみに私もリュウヘイ派。




「ミヅキをDJにして、毎週ゲストを呼んでトークする企画をやろうと思ってる」

「「「おーっ！」」」

「期間はひとまず半年の全6回」

「「「おおーっ！」」」

「そしてこの番組の目玉は、ミヅキのギター弾き語り楽曲カバー」

「「「お、…………おおっ？！」」」

「ははっ！息ぴったりだね君たちは」




日高さんが声をあげて笑う気持ちもわかる。
私よりも身を乗り出して話を聞く7人は、示し合わせたみたいにオーバーに一々反応していて、正直少々うるさいの。




「何でお前驚かねーんだよ」




と舜斗にバシッと腕を叩かれた。ずっと驚いてるねんけど、あんたらの圧に押されてるんよ。




「企画書に全部書いてあるし」

「こんなときに感情殺すなよお前」

「驚いてるし嬉しいよ！これはまじ。あとちゃんと企画書読んでええかな？！」




私と舜斗のやり取りの裏で、そろりと企画書を取ってって、後ろにいるマナトくんとじっくり読み始めたソウタくん。こっそり奪おうとしてたみたいだけど、気付いてるから！




「ミヅキやべーぞ、……ゲスト候補、B'z稲葉浩志って書いてある」

「ガチッ？！」




思わず椅子から腰を上げて、ソウタくんの体にダイブする勢いで企画書を覗き込んだ。私がまだ見てなかった3ページ目に、確かにあるその名前。「あくまで案だよそれは」という日高さんの声は、あえて聞こえないふりをする。




「稲葉さん来たらしんでまう！」




てか稲葉さんをゲストに迎えて私がギター弾くのはほんまに無理！



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