それは何て純粋な ページ15
最近はよく庭先から賑やかな声が聞こえる。弟達が楽しげに走り回ったり、お話をしたりとはしゃいでる様な声だ
ここが以前は劣悪な環境であった事、誰一人として笑えず自由など無かった事なんて信じられないくらいに平和で暖かな毎日
そうした環境を与えてくれる、この場所に欠かせない人がいる、大将…Aだ。俺達に手を差し伸べてくれたから俺達は前に進むことが出来て未来に希望を持つことが出来た。俺達がより良い生活を過ごせるように気にかけてくれることがこんなにも心地よくて、不満なんて一つもない…筈なのだがーー
薬研「…」
ボンヤリと見つめる先にはAと山姥切がいた
乱「薬研?そんなに熱心にあの二人を見てどうしたの?」
隣に座る乱は不思議そうに薬研に聞いた
薬研「あ?…いや、あの二人の関係ってよ…」
乱「ぅーん、仲いいよねー。ただの友達って感じではないけど…僕にも良く解らないかも」
薬研「…」
何故か胸がムカムカして、流すように水を飲んだ
信濃「どうしたの?不機嫌そう」
薬研「信濃か…別に」
信濃「ふふ、Aさんのことでしょ?そんなにモヤモヤするなら懐に入れてもらえばいいのに」
薬研「…入れてもらったのかよ」
信濃「ちょっと、敵意鎮めてよ。入れてもらってないって」
少しタジタジになっていた
薬研「…わりぃな」
信濃「別にいいよ、何でもそつなくこなすと思ってたけど…意外にもこういう事に手をこまねいてるのを見てると安心しちゃった」
薬研「…」
バツが悪そうな顔をした
信濃「たまには直球に攻めてみて意識してもらわないとね」
薬研「…まぁな、考えてみる」
五虎「薬研兄どうしたんですか?」
薬研「五虎退か…そうだ、大将が好きなものって何か知ってるか?」
五虎「ぇっと…妖精さんの好きなものですか?…そう言えば花を貰って喜んでいるのを見ました」
薬研「花か…大将らしいな」
よく似合うと頷くと
五虎「はい、山姥切さんから貰った花だったそうですけどとても喜んでいてーー」
薬研「…」
それは、山姥切から貰ったから喜んだのか?判断が付かなかった
五虎「薬研兄も何か妖精さんに渡そうと?」
薬研「あぁ、日頃のお礼にな」
五虎「そうなんですね!妖精さんのことです、何でも喜んでくれると思います!」
薬研「…そうだな」
確かに何を渡しても喜んではくれるだろう、けれどそんな反応ではなくて…今まで貰った贈り物の中で一番心に響く様な贈り物をしたいと思った
薬研「何が良いんだろうな…?」
首を傾げた
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雪 - 鶴丸さん寄りがいぃぃ (2020年11月27日 18時) (レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:珀錏 | 作者ホームページ:http://twitter.com/hakua422402
作成日時:2019年12月19日 1時