(刀剣乱舞)無職ですが、何か？4(え？モテ期のゲシュタルト崩壊？) (ページ11)

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山姥切の乞い患いページ11

「えっと…看病って何したらいいんだろ…？」
山姥「…」

山姥『す、少し視界がぼやけてきた…胸も苦しいし寒い…すまないが看病をしてもらえないか…？』

山姥「すまない…難しいようなら他に…」
咄嗟に頼むことが思いつかなくて、有りもしない病気の看病を頼むなんてやらかしてしまったと思う
「ま、待って！初めてお願いされたんだから頑張るよ！」
そう言うとAは山姥切の腕を取り、自分の肩に回した。まるで山姥切がAの肩を抱いているようにも見えた
山姥「？！」
「視界がぼやけるって事は真っ直ぐ歩けないかもしれないから、部屋までこれで行こうね？」
ゆっくり歩き出したAの優しさにまた体の熱が上がった気がした

ーーーー
部屋につくとAは山姥切を一旦座らせて、急ぎ布団を敷き山姥切を寝かせた
「後は風邪薬と林檎と、水瓶と氷と…あ、寒いのに氷とかいるかな…でも熱下げなきゃ…」
他に何か用意するものが無いかと考えているようだ
山姥「…」
自分のことを一生懸命考えてくれるAに自然と目元が緩む、大事にしてくれているとこんなにも伝わるから。…けれど一瞬魔が差した、Aは誰に対してもこうなのだと。それは良いことのはずなのに感情は寂しさと悲しさが綯交ぜになったものが押し寄せる、表情が強張るのを感じた…それをAは体調が悪化したと思ったのか慌てて水や氷を持ってきた
「み、水飲む？それとも体冷やしたほうがいいのかな？」
山姥「…水…をーー」
「水だね！えっと、えっと…此処にはランプみたいな水差しないの？！」
それがどんなものか山姥切には解らなかったがAが探しても見つからなかったようだ
「ど、どうしよう…まんばちゃん起き上がれる…？辛いよね、ストローもないし…」
オロオロするAに、何故か意地悪をしたくなった。本当に普段の俺からしたらどうかしている、でも今どうしても止められなくて口から溢れた言葉は…
山姥「…起き上がるのは…キツい、頼む…飲ませてくれ…」
「え？！///」
Aは顔が真っ赤になった、しかし
「き、きっとまんばちゃんには他意はないわ、私が変に勘繰ってどうするのよ…まんばちゃんは今苦しんでるのに！」
自分に言い聞かせる様に捲し立てて口に水を含み山姥切に口移しで水を与えた
山姥「！…(ゴク…」
Aから与えられた水の一滴すら溢すのは惜しいとかぶりつく様にして飲み干せば、それを余程喉が乾いていたのだと受け取ったAは何度も口移しで水を与えてくれた