(刀剣乱舞)無職ですが、何か？4(え？モテ期のゲシュタルト崩壊？) (ページ1)

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皆はお帰りと私を迎えたページ1

あれから私は久しぶりに皆の前に立ち、心配をかけて申し訳なかった。“病”は完治したと伝えた。本当のことを言わなかったことは心が痛んだけれど彼らはそれ以上詮索せずにただただ良かったと笑ってくれた
もしかしたら数名は気付いていたのかもしれない、けれど私が言わないことの意味を汲んでくれたのだと思う

もう話すことも出来るし、顔を合わせることも出来る。そうなれば必然的に部屋へ訪れる人も増えて、皆その度に手土産を持参した。
お菓子であったりお守りであったり、花であったり置物であったりと様々で渡される度に態々申し訳ないと伝えるがしたくてしているのだと一様に口を揃える。おかげであっという間に部屋の中は沢山の贈り物で溢れ返った

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「…」
置物は飾るし、花は一輪ずつ押し花にした。お菓子はその都度持ってきてくれた人と食べてお守りは大事にしまった
照れくさくて仕方無いけれどそれで彼らが喜ぶのなら私は受け止めるべきなのだ
部屋への訪れが一段落ついた頃、山姥切が部屋に入ってきた。その手には沢山の果物が乗った籠を持っている
山姥「A、体調はどうだ？あれから苦しくなったりはしないか？」
「まんばちゃん、大丈夫だよ。あの後一期さんから貰ったお守り？あれが私の中の神力を強くしてくれてるみたい」
山姥「あれは政府から受け取ったものらしい、よく効いたようで何よりだ」
部屋を出たあの日、一期からお守りを渡された。それは以前ここに来たブラック本丸対応窓口の担当が用意してくれたものだと言う。首にネックレスとしてかけるだけで自分のものと違う神力を跳ね返すらしい。意識を強く持てばある程度は跳ね返せるものの、操られたり圧されたり力に屈したりと様々な理由から跳ね返せなくなることも多いためこうしたお守りがあるのだと言う
山姥切はAと話しながら果物籠から桃を取り出し剥き始める、相変わらず器用だ
「まぁ、もうしないようには“お願い”したけどね？」
山姥「…どこまで信用したらいいものやら」
溜息のように息を付きながら、剥き終えた桃を皿に並べAに差し出す
「有難う、甘くて美味しいよ。まんばちゃんも食べて？」
黙々と食べていたが山姥切はこちらを見つめるばかりで食べない、折角剥いたのだからと桃を一切れ指で摘むと山姥切に向けて差し出した
山姥「…頂こう」
少し固まった、けれどそれも僅かで目を伏せるようにしながらも山姥切は指に唇を寄せ桃を食べた、その時少しだけ指に唇が掠めた