検索窓
今日:6 hit、昨日:66 hit、合計:817,083 hit

変装 ページ31

『あ、着いた。』

「いらっしゃいませ。」

「アレとコレとソレ、あと…」


偉そうに指図していた指を止めて、私を見る天元。

顎に手を当てている。


『なによ。』

「コイツに似合う上物の簪と着物と帯。」

「かしこまりました。」


ペコリとお辞儀をして柔らかい笑みの亭主が去る。

お願いしますとか何も言わないのか…と呆然としていると、善逸に手を引かれた。


『え、ちょ、』

「行こうよ。」

『うん。』


屋敷の中で握り飯をもくもくと食べていると、

天元が突然「遊郭に潜入したら俺の嫁を探せ」と言った。

そう言えば長期潜入してたっけ。

自分の嫁を遊郭にとかヤバいッスね先輩。


『わかった。』

「とんでもねぇ話だ!!!」


そう言って、善逸は、「奇妙奇天烈な奴はモテない」とか「妄想だ」とかを叫んだ。

うるさいなぁ。


『落ち着いてよ。』

「これが鴉経由で届いた手紙だ!!!」


その手紙を見て、炭治郎が長い期間潜入しているのかと問う。

それに対して、天元が嫁が三人いると言うと、

善逸がまた叫んだ。と共に殴られる。


『ねぇ、うるさい。』

「あ、ごめん…」

「あの、目立たぬようにと何度も念押しされているんですが…どうすれば、」

『変装する。』


その言葉に、炭治郎が首を傾げる。

天元が言うには、客が調べるよりももっと深い所まで届く所に入ってもらったと。

だから、その嫁三人と合流、そして情報を得る。


「嫁もう死んでんじゃねぇの?」

『えっ』


伊之助の腹に一発。

痛そうな音がして、亭主の声がした。


「ご入用の物をお持ちいたしました。」

「どうも。」

『ありがとうございます。』


天元、お礼を言えたんだ。




花街に入る。

ときと屋の暖簾をくぐると、女将さんと亭主さんが見えた。


「あらま…不細工な子達だねぇ…」

「一番左の子は上物だ。」

「そうねぇ」


でも、先日も新しい子が入ったばかりだし…

と、女将さんは困り顔…と、思いきや、頬を赤らめた。

…コイツ、顔だけはいいから。


「…まぁ、でも…左の子を…貰おうかねぇ…」

「じゃあ一人頼むわ。ワリィな奥さん。」


え、ちょっと、私一人は嫌だ。

誰かもう一人、だけでも…!


『あ、あの!』

「ん?なんだい?」

『す、炭子姉ちゃんも…一緒に、お願い、したい、です…』


か弱い女の子のフリをしろ。

いつもの毒舌は隠せ。

天元に言われたか弱い女の子。

これでいいだろうか。


「…仕方がない。」


よかったみたいだ

潜入→←宇髄



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (850 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2021人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 竈門炭治郎 , 竈門禰豆子   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ayjsnnsnns - ならせていただきます。ぐらい言いそうだと思ったんですけど、なんでですか? (4月5日 18時) (レス) @page16 id: ec31c901d5 (このIDを非表示/違反報告)
ayjsnnsnns - 天柱になりますってセリフなんですけれど,物足りない感じです (4月5日 18時) (レス) @page16 id: ec31c901d5 (このIDを非表示/違反報告)
廣岡唯 - 面白い続きが観たい… (11月8日 11時) (レス) @page2 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
見切り(プロフ) - 紅蓮さん» ありがとうございます。長いことどう展開させようか迷っていましたが、やっと書き始められます。 (2023年2月25日 17時) (レス) @page26 id: 90784a4711 (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮 - 凄く面白かったです!炭治郎たちと仲直り?的な関係になってほっとしました。これからも頑張ってください。応援してます!! (2023年1月7日 12時) (レス) @page34 id: 6491a72cae (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:泣き笑い | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年5月6日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。