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「グルッペン殿、こちらにご主人は来ていないでしょうか？」
「ここにおるから入ってきてええよ」
「？失礼します。オスマン殿もいらっしゃったんですね」
「めうー」
入室して目に飛び込んできた光景に、Aは目を丸くして驚いた。
困り顔のトントンは今まで幾度も目にしてきたが、グルッペンが駄々をこねる姿は、初めて見たからだ。
「あぁ、A。探させてすまんな。
何やった？」
「書類の仕分けが終わりましたのでご報告に。
……ところで、グルッペン殿はどうされたのですか？」
「あー…社交パーティーにな、行きたくないって駄々こねてんねん」
「しゃこう、ぱーてぃー？」
初めて耳にする単語に首を傾げるA。
そんなAに後ろから抱き着くようにのしかかり、頭に顎を乗せたオスマンが補足する。
「国のお偉いさんたちがいーっぱい集まってにこやか〜にお話したりご飯食べたりすることやよ」
「何がにこやか〜だ！腹の探り合いと嫁ぎ先探しじゃないか！」
生きている女性に興味はありません。
急に真顔で言い放ったグルッペンにトントンの溜め息も大きくなる。
ここまでの駄々のこねようでは一筋縄ではいかないと察したトントンが頭を抱える中、オスマンがぽんと手を打って提案した。
「せや、Aって護衛はまだやった事なかったやんな」
「……ちょお待て、」
「グルッペンとトントンの護衛としてAも行かせたったらええやん！社交パーティーと護衛任務デビューや！」
「待て言うたよなァ！？」
名案とばかりに頷くオスマンの発言に、先程まで駄々をこねていたグルッペンの目がきらりと輝いた。
「オスマン先生それはとても面白そ、げふん！良い案だゾ！」
「今面白い言うたな。聞こえてんぞ」
「トントンもこういう場に出ないとも限らん。今のうちに護衛任務に慣れておくに越したことはないだろう！」
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ハコ(プロフ) - 弥生夏さん» コメントありがとうございます。こういったタイプの主人公くんを動かすのは初めてなので、とても嬉しいです。ゆっくり更新になりますが、気長にお待ちいただけると幸いです。 (2020年6月28日 0時) (
レス) id: ad61983e44 (このIDを非表示/違反報告)
弥生夏(プロフ) - かっわいい！高評価あと50回くらい押したい！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年6月26日 7時) (レス) id: 2f1398aac7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハコ | 作成日時：2020年6月20日 0時
