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一対多数。
数の上では負けるはずがないというのに、いとも容易く弾かれ、いなされ、躱される攻撃。
避け続けているAは攻勢にこそ転じていないが、消耗しているのは男たちの方であると目に見えて明らかだった。
「はぇー、めっちゃ動けるやん」
「それな。謹慎中も欠かさんかったんか？」
「おん。毎回俺が相手しててん。あとショッピくん。
ちなみに謹慎終わってからも空いた時間は自主練しとったみたいやで」
「はぁ！？俺はちゃんと休め言うたぞ！」
「飼い犬は飼い主に似ると言うが確かに、トン氏そっくりやな」
「どう言う意味ですかねぇ？」
「そのまんまやろ」
中二階にいる５人は階下の激闘を眺めながら各々の反応を示す中、戦局は刻一刻と変化していた。
回避や防御に徹していたAが、いよいよ動き出したのだ。
ここ数日、Aはよくよく自身の弱点について分析していた。
短刀である自分は、遮蔽物のない開けた場所では不利になるし、加えて一対多数ともなるとそれは更に助長させる、と。
そこでAが頼ったのがゾム、ショッピ、エーミール、グルッペンの４人だった。
戦闘に長けたゾムとショッピ。
戦略に富んだグルッペンとエーミール。
不得手に対する講師は、それはそれは豪華なものだった。戦闘の英才教育と言っても過言ではない。
どれもこれも、ただ主であるトントンに褒められたいが為。
貪欲に技術と知識を欲した結果が、今この状況である。
小柄で身軽なAは、疲労の蓄積が成人男性よりも遥かに少なかった。
そこを活かし、一対多数の戦闘時は『相手が疲弊するまで回避する』という方針を徹底した。
するとみるみるうちに、短所は長所となる。
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ハコ(プロフ) - 弥生夏さん» コメントありがとうございます。こういったタイプの主人公くんを動かすのは初めてなので、とても嬉しいです。ゆっくり更新になりますが、気長にお待ちいただけると幸いです。 (2020年6月28日 0時) (
レス) id: ad61983e44 (このIDを非表示/違反報告)
弥生夏(プロフ) - かっわいい！高評価あと50回くらい押したい！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年6月26日 7時) (レス) id: 2f1398aac7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハコ | 作成日時：2020年6月20日 0時
