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「というわけなんやけど…」
「で、これがその少年だと」
帰還早々トントンは少年を引き連れてグルッペンの元を訪れていた。
話題の渦中である少年は見る物全てが目新しいのか、きょろきょろと視線を忙しなく彷徨わせている。
「害はないんだろう？」
「ここに帰ってくるまでの間、敵意の欠片もないわ。
そもそも武器は消えてもうたしな」
「手入れ、だったか。
ここでは刀は主流ではないが、ひとらんなら手入れ道具を持っているだろう」
興味津々に少年を見るグルッペンに、トントンは嫌な予感が過ぎる。
グルッペンがにやりと口角を上げた瞬間を、トントンは目撃してしまった。
「面白い。
トントンの懐刀として採用しよう」
「はぁぁぁぁぁ、言うと思ったわ…」
「物に命が宿り人の形を成す、なんてトンデモ展開を、俺がみすみす見過ごすわけがないんだよなぁ！」
座っていた椅子から立ち上がり、グルッペンは未だトントンの隣できょろきょろしている少年の目の前に立つ。
それに気付いた少年は、自身より幾分も背の高いグルッペンを不思議そうに見上げた。
「少年、名前は？」
「僕の本体は焼けてしまってほとんど記憶がなくて、名前も覚えていません。
なので好きに呼んでください！」
「ふむ、それは困ったな。
トントン、つけてやったらどうだ？」
「俺！？」
「当然だろう。ご主人はお前なんだからな」
「あーはいはい、分かりましたよ…」
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ハコ(プロフ) - 弥生夏さん» コメントありがとうございます。こういったタイプの主人公くんを動かすのは初めてなので、とても嬉しいです。ゆっくり更新になりますが、気長にお待ちいただけると幸いです。 (2020年6月28日 0時) (
レス) id: ad61983e44 (このIDを非表示/違反報告)
弥生夏(プロフ) - かっわいい！高評価あと50回くらい押したい！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年6月26日 7時) (レス) id: 2f1398aac7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハコ | 作成日時：2020年6月20日 0時
