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「ぺ神は医者や。怪我見てもらえ」
「ご主人、あの、」
「なんや」
「手入れを、していただければ、治ります」
「は？」
「ご主人の手で、手入れをしていただければ、傷は消えます…」
おずおずと自身の本体である短刀を差し出すと、一瞥した後、ご主人は少し荒っぽく手に取り扉へと向かう。
周りに聞き取れない声量で、グルッペン殿と二、三言交わすと退室してしまった。
しんぺい神殿に支えられたまま、ご主人を見送る。
ご主人から発せられるぴりぴりとした雰囲気に、身体が動かなかった。
「Aくん、怪我見せてや」
「でも、手入れを」
「ほんでもこのままは痛いやろ？
簡単にだけでも手当てさせてや」
お願い、と両手を合わせるしんぺい神殿にこれ以上嫌とも言えず、おずおずと銃弾が貫通した右足を出し太腿を見せる。
シャオロン殿から頂いた止血帯で縛ってはいるが、それが意味も為さないほど真っ赤に染まっている。
「あーあ、こりゃトントンも怒るわなぁ。
あんまり無理したらあかんよ」
「…本体が折れなければ、僕は戦えます」
そう答えた僕に、しんぺい神殿は困ったように唸ってグルッペン殿に視線を向けた。
僕もつられてグルッペン殿を見る。
「Aは、何故トン氏が怒っているか分かるか？」
「…恥ずかしながら、見当もつきません」
「無能には厳しいが、あいつは元来優しい男だからな。欠点といえば言葉足らずなところか。
ふむ…そうだな、Aは本日よりトン氏と仲直りするまで謹慎としよう。なに、夜警の心配は無用。
エーミールがローテーションを組んでくれたから、それを運用する」
続けられた、主人の上司命令という言葉に拒否権などなく。そうして、グルッペン殿も会議室を出て行った。
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ハコ(プロフ) - 弥生夏さん» コメントありがとうございます。こういったタイプの主人公くんを動かすのは初めてなので、とても嬉しいです。ゆっくり更新になりますが、気長にお待ちいただけると幸いです。 (2020年6月28日 0時) (
レス) id: ad61983e44 (このIDを非表示/違反報告)
弥生夏(プロフ) - かっわいい！高評価あと50回くらい押したい！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年6月26日 7時) (レス) id: 2f1398aac7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハコ | 作成日時：2020年6月20日 0時
