〜中編２〜 ページ4
「あ、はい！村をよろしくおねがいします！」
その声を聞きながらアオイは、勢いよく事務所を出ていった
「すごく元気な人...というか寝不足なのバレてた...」
しばらくして柚木町につく。もともと都市部と比べると活気がない町ではあったが、自然豊かな穴場スポットとして密かに人気の場所ではあった。が、しかし今はその影もないぐらい廃れていた。何より町全体の空気が重い。村の現状は火を見るより明らかだった。
「話には聞いてたけど酷いな...さて、とりあえず聞き込みするか。」
そういってたまたま近くにいた男に声をかける
「あ、お兄さんすいません！村長さんはどこにいますかね？」
「あ？姉ちゃん観光できたんか？生憎だが今この村は魔物がうじゃうじゃ湧いとんよ。危ないから帰んな、ったく、橘さんは帰ってこんし...」
「いやその橘さんに言われて魔物討伐に来たんですけど...」
「え？え！？あんたが例の人なんか！？おーい皆！！！例の方が来られたぞ！！！」
そういって男が叫ぶとぞろぞろと住民たちが集まってくる
「あ、あんたがなんでも屋のアオイさんか！？」
「なんでも屋...まあほぼ一緒か！はい、そうです〜。」
「「「おおー！！！これで村が救われる！！！」」」
そう答えると住民たちは歓喜の声をあげる
しかしその声はとある男に遮られた
「おいおい、皆。ほんとにそう思ってんのか？俺たち皆で敵わなかったんだぞ？それをこんな女一人がどうにかできると？バカバカしい...」
「確かに...」
「本当に大丈夫かしら...」
「おい、失礼だぞ！折角来てくださったのに！すいませんねアオイさん...なんせ被害がすごくて...皆滅入っておるんです...冒険者も来ませんし...」
「いえいえ、現状は橘さんから聞いてます...それに、言われなれてるんでｗ...皆さん物凄く不安ですよね。でも安心してください、私が解決して来ます。見てて下さい。で、村長さんはどこに？」
「あ、ああ...村長はこの道を行った先にいる。だがどうもきな臭いんだ...俺たちが村長に講義しに言っても『待ってくれ！』の一点張りで...そしたら橘さんがあんたを連れてくるっていったんだ。たまたまあっちにいる知人からの話で何でもしてくれる店があるって...アオイさん、どうか、どうかこの町を救ってくれ...頼むッ...」
「もとよりそのつもりで来てるので。では。あ、道教えて頂いてありがとうございました！」
そういった後、案内された道の方へ向かっていった
続く
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作者名：カイアス | 作成日時：2022年7月23日 9時
