【短編集】Imitation (ページ20)

今日:24 hit、昨日:40 hit、合計:79,561 hit

# お昼寝 Taiga Kyomoto ページ20

.
.

まだ昼間なのにとてつもなく眠い。

多分、生理前だからだと思う。

うちの会社がリモートワーク取り入れてるとはいえ

仕事中に爆睡してしまうのは本当によくない。

でも気合いで抗えるってわけでもないし......

「生理前眠気対処法」なんて調べながら

お昼休憩中なのに頭を悩ませている。

「 Aっ」

『おおっ大我、仕事は？』

「今日は夜から」

普段の仕事の定位置でもあるリビング。

そりゃリビングだから同棲中の彼氏も利用する。

でもこの時間にいるのが珍しくてびっくり。

「 A、今眠いでしょ」

『えっなんで...... 』

「さっき水取りに来た時見たらウトウトしてた」

げっ。大我にもそう見えてるってことは

多分上司にもウトウトしてたのバレてるな......

「そこで提案なんだけど」

「俺のお昼寝付き合ってくれない？」

『え〜大我また寝るの？』

「いや俺しっかり6時に起きてるから！」

「部屋から出て来なかっただけ〜！」

失礼しちゃうぜ！と言いながら寝室に向かう大我。

どうせ行かなかったらなんで来ないの！？と

駄々をこねられちゃうから、素直に私も寝室に向かう。

「お昼休み終わっちゃうよ、早くおいで」

先にベッドインしていた大我が

布団をめくってポンポンと隣を叩いている。

『失礼します』と一声かけて私も潜り込めば

私より一回りほど大きい大我に抱きしめられた。

「午後の仕事始まる時間になったら起こすから」

「ゆっくり寝な」

背中に回っていた大我の手が

規則正しいリズムで私の背中を優しくたたく。

大好きな大我の匂いに包まれているのも相まって

布団に入ってからすぐに眠りについた。

.
(二人して寝過ごすのはまたあとの話)