ハケンのやまだくん

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yt side

久々の出勤。
朝の通勤ラッシュ、それだけでHP削られた。

フラッパーゲートを抜けると、ちょんちょんと裾を引っ張れる。

「ゆーてぃー、おはよ。」

フワフワした髪が俺の肩あたりで揺れる。

「知念っ！おはよ」

同期の知念の顔に何だかホッとした。
部署は違うがよく同じプロジェクトに関わっていて仲が良いのだ。

「ねぇ、何か忘れてない？」

ニッコリと完璧な営業スマイルを浮かべる知念。

「ふぇっ？」
何だっけ…今日何日？

ん……？
カワサキの評価分析、シミュレーション…

「あ〜〜っっ！ゴメン‼」

エレベーターホールに響き渡るおれの声。
周囲にいた人たちが、何事かとこっちを見ている。

「ちょっと、声大きいよ！」
知念が肘で、脇腹を小突く。

すっかり忘れてた…。

「本当、マジごめん！どうしよう」

やってしまった〜、冷や汗出てきた。


「もう…昨日クライアントに出したから。涼介にお礼言っといてね！じゃ」

そう言って知念はさっさとエレベーターに乗って行ってしまった。


…りょうすけ？…誰⁈

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