秘密の場所 ページ1
地下にある喫茶店に、私は大野さんと2人で向かい合わせに黙ったまま紅茶を飲んでいた
何も話さず、ただただ時間が流れていく
カチッ…カチッ…とゆっくりと店にある掛け時計の秒針、そして水槽のエアーポンプのブクブクという音が耳についた
水槽を眺めながら静かに大野さんが口を開いた
大野「綺麗でしょ…この魚…」
A「えっ!?あっ…はい」
水槽の中で漂うカラフルな魚達を2人で、ジーっと眺めた
A「あの…」
大野「ん?なに??」
きょとんとする大野さんに、ゆっくりと尋ねてみた
A「どうして…何も聞いてこないんですか…?」
あの後大野さんが『時間ある?久々に走ったし、おいら疲れちゃったから、よかったらお茶しねぇ?』そう言ったので、てっきり何か言われると身構えていた
なのに、何も聞いてこない大野さんが不思議でたまらなかった
大野「だって、言いたくないなって顔してるからw」
大野さんは優しく笑いながら、マグカップに口をつけた
大野「嫌な事や辛い事はさ…あったかい飲み物と一緒に飲み込んだらいいんじゃねぇ?」
そう言って、マグカップを置き私を見つめてきた
紅茶と一緒に…
そう言われてから紅茶を飲むと、自然と涙が出てきた
泣きじゃくる私を見ずに、水槽を眺めながら大野さんはいつまでも一緒に居てくれた
マグカップにある紅茶がなくなった頃、私の涙もなくなった
大野「おいらね…辛くなった時や泣きたくなった時は…この店に来るか海に出て釣りをするんだ」
A「そうなんですか?」
大野「うん…あっ!ココの場所、章ちゃんにも教えてねぇ場所だから内緒ねw」
イタズラをした子供の様に笑う大野さんに、自然と笑みが零れた
大野「おいら、もちろん釣りが好きだからしてんのもあんだけど…釣りをしてる間は、なんも考えずに時間が過ごせんだ…それに海を見てると不思議と…自分の悩みって小せぇなって」
下を向きながら言う大野さんの表情を確認する事は出来ないのに、何だか泣いてる様な気がした
A「大野…さん」
私がそう声をかけると、ゆっくり大野さんは顔を上げてから笑いかけてきた
大野「だけど、Aちゃんにはこの場所がいいだろうって思ったからwあっ!明日からまたイベントあるし、忙しくなるから宜しくね」
A「…はいっ」
普通に接してくれる彼の優しさが、とても嬉しかった
この人の下で働けてよかった…
この人に尽くして、ずっと働こう…
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こじゅMAMA(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます。一気読みありがとうございます。満足していただけましたか?はい。おまけ更新なかなか出来ずすいません。コメ返し遅くなりごめんなさい!頑張りますね (2015年8月19日 10時) (レス) id: b73d3e34d3 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 一気に読んじゃいました(^ω^)おまけの更新お待ちしてます☆ (2015年7月2日 9時) (レス) id: 5d2360f5c7 (このIDを非表示/違反報告)
こじゅMAMA(プロフ) - まぁ〜さん» まきちん名前かえたんだね( ´ ▽ ` )章ちゃん派になったのかな?やり取りよかった!?よかったです!!これからも宜しくお願いします( ´ ▽ ` )ノ (2015年6月7日 22時) (レス) id: b73d3e34d3 (このIDを非表示/違反報告)
こじゅMAMA(プロフ) - ニコラさん» 久々のおまけ更新お待たせいたしました( ´ ▽ ` )ノ好きな作品になれてる事が嬉しいです!ドキドキデートできる様に努力しますね!コメありがとうございました!! (2015年6月7日 22時) (レス) id: b73d3e34d3 (このIDを非表示/違反報告)
こじゅMAMA(プロフ) - ごまさん» 章ちゃんとともに素敵な夢を過ごして下さいな( ´ ▽ ` )ノ (2015年6月7日 22時) (レス) id: b73d3e34d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こじゅMAMA x他2人 | 作成日時:2014年8月15日 16時