【名探偵コナン】同居人が変装してたとか聞いてない【ギャグ/赤井秀一】

第百四十五話 ページ6

コナンSide


「はーぁ､もーやってらんね……」


教室の自分の席。俺は教壇に立っている小林先生に気づかれないようにそっと溜息を吐いた。

しかし隣の灰原にはバッチリ聞こえていたらしく、呆れ返った顔で俺を一瞥する。


「全く、凄惨な殺人現場は平気なのに…こんな平和な舞台だと根を上げるのね…」

「し、しゃーねぇだろ…そう言うオメーの方はどうなんだよ?」

「私は別に。少なくとも事件現場よりはマシだと思うわよ」


そうは言ったって、小一レベルの漢字なんざこれ以上眺めてたら頭痛が起きそうなんだよ…
あﾞー、早く元の体に戻りてぇ……

…ｳﾞｰｯ、ｳﾞｰｯ、


ん?こんな時間にメール…おっちゃんか?珍しい…

こっち(コナン用)の携帯ってことは高木刑事か博士っていうパターンもなくはないけど…


宛先:沖矢昴

なんだ沖矢さんか。
……って赤井さんからのメールじゃねーか!!


赤井さんからのメール…やっぱりAの事だろうな。ずっと心配してたし。


「あら、どうしたのよそんな顔して…何のメールだったの?」

「え、いや、タダの広告メール…」

「?そう…」


沖矢さんからのメールだ、なんてコイツに言ったらどうなるか……想像したくもねぇ。

オマケにAが突然いなくなったのは外国にいる両親が病気になったからじゃなくて、俺らの体を小さくした薬を開発した例の組織に目をつけられ捕えられたからって聞いたらどんな顔するか。

でも灰原は最初からずっとその話信じようとしなかったから、薄々感づいてたりして…


……で、肝心のメールの内容見るの忘れてた。
新しい手がかりでも見つかったのか?どれどれ…

“Aが昨日帰ってきた。精神は元からヘンなので異常はないが、足首に拘束されていた痕があった。今朝病院に行ったまま帰ってこない”

…………。


「はぁ!?」


ツッコミどころ多すぎるだろ!?
しかもまたどっか行ったのかよ、迷い猫か!!


「ど、どうしたのコナン君!?」

「あ、なっ何でもない、です……」

「なんだコナン、腹減ったのか?」

(違いますよ元太君。さっき給食食べたでしょう!)
(もー、元太君ったらー!)
(…………?)

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