第百八十四話 ページ46
《……で、だーれ?僕のことを嗅ぎ回ってるのは》
何も知らない子供のふりをして、実際は犯人を追い詰める時と同じように鋭い目付きをしているんだろうな。でも残念、今回は君が追い詰められる側なんだよ?
『…私』
《A??一体なんで……》
『話すと長くなるの。時間もないし…本人に言ってもらうね』
はい、と秀さんの手に受話器を置いた。
残り30秒。ワケを話す時間が無いことは隣にいた彼も重々承知していることだろう。ならば伝えべき人は私より秀さんの方が適任だ。
「あーすまんボウヤ、バレた」
《…………は?》
『と、言う訳なので!
…今すぐここに来い。話はそれからだ』
返事を待たずに電話を切った。何度でも言うが時間が無かったからだ。来ないという選択は彼ならしないだろう。
時間を見ると、前田さんがカウントを始めてからまだ1分たっていなかった。今頃彼女は軽く舌打ちしていることだろう。500円を無駄せずに済んで思わず口角があがって笑顔になる。
『いっえ〜い!1分以内ですよ!間に合った!!』
「はぁ…」
やれやれと言うような顔で秀さんは私との両手ハイタッチに応じてくれた。そういうなんだかんだ優しいとこ好きよ!!
「俺のおかげで手短に済んだのだから、500円分の働きをしてくれてもいいんじゃないか?」
『はー!?そもそもあなた方がこんな変装とか偽装死とかしてなけりゃ電話もせずに済んだんですよ!?』
「ホー、では500円の請求書は俺が死を偽装する原因となった組織に送るとしよう」
『ないすあいであ…』
まあ命の恩人には変わりないし、チャラでもいいんだけど…今からなにか作ってあげようかな。喋りまくってお腹すいたし。
……
───────ピンポーン。
『あ、来た』
「…早いな」
軽めのご飯を作って食べ終わった直後、玄関のベルがなった。相手が誰かなんて確かめるまでもない。まっすぐ玄関に向かいドアを開けた。
ガチャ。
『…いらっしゃい。コナンくん!』
彼が立っていた。随分硬い表情をしている。
さあ、後半戦の始まりだ。
ーーーー
コメントってこの上ない応援だからな!!!!!!!!!!
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さくら(プロフ) - 輝さん» うわあ!!!!!うれしい!!!すごい嬉しいです!!!!!!!!!!そうですねえ主人公の夢主が現代軸なのでウイスキートリオとかの過去軸かけたらたのしいですね!うわああ掛け持ちしたくなっちゃうぜウヘヘヘ (2018年5月18日 21時) (レス) id: f18f805e19 (このIDを非表示/違反報告)
輝(プロフ) - さくらさん» 後藤の普段はアホっぽい(褒め言葉)のにたまにふと見せる闇的なの凄いツボです!今度、出来たら後藤を夢主にしたものとか見てみたいです切実に((キリッ (2018年5月18日 21時) (レス) id: 7ffc6db072 (このIDを非表示/違反報告)
輝(プロフ) - さくらさん» え、前にも言われた事あったんですね!(笑)はい、もちろん。私、前後ペア好きです!面白いし(笑) (2018年5月18日 21時) (レス) id: 7ffc6db072 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 輝さん» 前にも言われたことありますね。あっちの藤四郎兄弟も好きですがこっちの前後ペアもヨロシクです!!! (2018年5月18日 20時) (レス) id: f18f805e19 (このIDを非表示/違反報告)
輝(プロフ) - 前田と後藤…やべぇ、刀剣乱舞しか思い出せないw (2018年5月18日 19時) (レス) id: 7ffc6db072 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2017年3月26日 18時