【名探偵コナン】同居人が変装してたとか聞いてない【ギャグ/赤井秀一】

第百七十六話 ページ38

『はぁ、超痛い……』


帰宅の途中。
前田さんにやられたタンコブの跡を抑える。私が100％悪いから何も言えないけれど痛い。

ちなみに後藤さんはその成り行きを傍から覗いていたらしく、笑いが混じった哀れみを投げかけられた。ちくしょう。


『あ、そういえば今日の後藤さんは怪我してないんですね!初めてあった時以来じゃないですか!?』

「今日はたまたま通った廊下で蛍光灯が落ちてきた。いやあFBIの訓練受けてなかったら避け損ねてたな!」

『(うわ凄まじ)』


って、そんな事より。
これ結構情報揃ったんじゃないの?

秀さんがあそこの病院で何かを捜査していたとすれば、例の異臭騒ぎ等々の騒動は間違いなくそれに関連するだろう。
それに加えてゼロさんが教えてくれた来派峠というキーワード。それが杯戸中央病院に関係があるとすれば……。とう思い立って携帯を取り出しとある情報を調べる。


『あの病院で起きた騒動と来葉峠の爆発……やっぱり!ほぼ同時期だ!!』


だとすれば私の足首の痣を前田さんに診てもらいに行った時、秀さんが「そこに顔を出すわけには行かない」と言っていたのもうなずける。
いや、死んでいたフリをしていたなら自分のことを誰にも言うなと言っていたのも至極当然のことだろう。


『じゃあなんで昴さんは……?』


Aがブツブツと推測している傍らで、


「(そういえばなんで赤井さんのこと聞いてきたんだ?この子の知り合いって赤石さんだろ?)」


後藤は1人首をかしげていた。


……


「んじゃなー知らない人にホイホイついていくなよ」

『ご心配なくー!』


バイクに乗り込んでいった後藤に、手を降って見送った。
暫くの間しかめっ面でふらふら歩いていたが、


『あ、』


と突然声を出して足を止めた。


『……いやそんな!……でも……』


コロコロ表情を変えながら独り言を呟き、Aは恐ろしい考えに行き着いた。


『まさかあの人……!!』

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