【名探偵コナン】同居人が変装してたとか聞いてない【ギャグ/赤井秀一】

第百五十四話 ページ16

『ｯ2人とも、こっち!』


流石にこれはマズいと本能的に思った私は、コナンくんと哀ちゃんを自分の後ろに連れ込む。

…今更だけどコナンくんは別に良かったかもしれない。だってハイパーシューズにハイパー腕時計装備してるし…やれやれ、物騒な世の中だ


「クソッどけ!」


ひったくり犯はカバンの紐を切って奪ったらしく、小型ナイフを片手に持って突進してくる。

あー、小型ナイフか…
ジンの拳銃見た後だと怖くも何ともないのは何でだろうな…ﾊﾊﾊ…(遠目)

ふと周りを見たら、通行人は怯えて端に避けていて、ひったくり犯の目の前にいたのは私だけだった。


「…あ?んだテメェ、どけっつってんだろ!!」


んー……
拳銃は吹っ飛ばしたけど、小型ナイフなら脅しだけで充分かな(暴論)!


「ｯA!」
「A、避けろ!」



ナイフが振り上げられようとしたまさにその瞬間、男はピタリと動きを止めた。

理由は簡単明瞭。
目の前の少女に、己の動きを封じられていたからである。いくら武器を持っていたとしても、眼球面前に手刀をかまされてはひとたまりもない。

少女の表情は帽子で隠れていてよくは見えなかったが、動揺してる様子は少しも見られず、寧ろ若干微笑んでいるようにも見えた。


『せやっ!!』


少女は面前に構えていた手を戻し、直後鳩尾に渾身の蹴りをかました。攻撃をもろに受けた男は、なす術もなく倒れ込んだ。


『……っしゃあ!ミッションコンプリ―ツ!!』


やった、やりました!皆様やりましたよ!!
土壇場で截拳道の“フィンガージャブ”成功いたしましたよ!!めっちゃ嬉しい……いつぞやの銀行強盗時振りのガッツポーズしてる!!

フィンガージャブは秀さんに教わった中では個人的に最強の喧嘩技だからいっぺんやってみたかったんだよね!!これは秀さんに今度報告しないと―――。


「だ･か･ら･!!どうしてそういう危ない真似するのよ!!さっきの私の話聞いてたの!?」

『痛い痛いごめんなさいごめんなさいごめんなさいもうしません頬っぺた抓らないで痛い痛い』

「自業自得…」


おいコラ死神そのジト目はなんだ!!
だってあのまま逃げてたら誰か怪我してたかもしれないじゃんかい!!あの場合は仕方ないと思うよ!私がやらないで誰がやんの!?あっ蘭か!?お前の愛しの蘭姉ちゃんか!?
そんな偶然が起こるわけないやんラノベじゃないんだかr


「その声…Aなの?ど、どうして…」
「ウッソ、ガキンチョ達といるってことはガチでA!?」


(ワーオワーオ驚いたわ)
(げっ、蘭に園子…)

第百五十五話:犯人回収より友との再会の方が大事では？→←第百五十三話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す