【名探偵コナン】最強狙撃手決定戦とか聞いてない【ギャグ/赤井秀一】

#18 ページ19

「何かあった？真純ちゃんが何回も電話してたんだけど」
『あー……昨日スマホ落としちまってさ』
「フ、そりゃあんな追跡してたらスマホも愛想尽かしてどっか行くよね」
『そういう問題か？』


　さっき交番に届いてたから今取りに来てた、とコナンくんが言う。じゃ真純ちゃんの電話に出られなかったのは電源切れてたからかな。良かったね！着拒してたら私がブチ切れてたよ！


『それより、どうかしたか？』
「消息不明のターゲットの居場所が分かった。“森山仁”って人の家」
『！』


　真純ちゃんと二人で本人確認をしに行く事を伝えると、「俺も行く！」と食い気味の返事が返ってきた。
　そんな予感はしてたけど、(見た目は)小学生の子を夜一人で歩かせる訳にはなあ……


「んー取り敢えず……今どこ」
『墨田区本所、吾妻橋前の交番！』
「「え」」


　電話越しの回答に思わず目を丸くし、互いに顔を見合わせる。“墨田区本所”、今まさに私達がいる地区だったから。


「驚いた！ボク達がいるのも本所だよ！」
「おわっ」
『ゲッ……せ、世良の姉ちゃん』
「どうやらこの事件……ボクらが解決する運命にあるようだな！」


　嬉しそうに顔を近づけて話す真純ちゃん。その声が聞こえたようで、コナンくんは苦笑い。私はというとびっくりしてスマホを落としかけた。アブネ。


(……“ボクら”って、それ私もカウントされてる？？)
(あったりまえだろ？Aが依頼してくれた調査から始まったんだから！)
(ウヘエ……)
──

「……そう、そこを左に」


　真純ちゃんは路駐させたバイクに寄りかかり、コナンくんに道案内をしている。


「あ……来たきた。早かったなコナン君！」
「それより動きは？」
「ん、今の所ない」


　駆け寄って来たコナンくんに対し、バイクに跨った状態のまま返事をする。
　真純ちゃんが案内してる間ずっと見張っていたけど、誰かが外に出る気配はない。今日はもう出かけない予定なのかな？

　コナンくんと少しの間そのビルを眺めていると、バイクから腰を上げた真純ちゃんが意気揚々と口を開く。


「よし、乗り込むかっ！」
「うん！」
「ハイハイ……」


　こうして真純ちゃんに加え、コナンくんも調査に乗り出すこととなったのでした。正直帰りたいけど二人のお守りがあるから行くしかないんだよね……


(Aも来んのか？)
(私いなかったら絶対夜遅くまで調査とかするじゃん！！アンタ蘭にまた心配させたいの！？)
(大袈裟だなあ)
(昨日だって一歩間違えたら大惨事だったでしょ〜が！！)

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