蝶の舞う呪い【呪術廻戦】

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『虎杖…？』



虎杖は抱えていたAの体をゆっくりと降ろす




虎杖「ごめん蝶狐、いっぱい無理させて」



そして向かってくる特級の前に立ちはだかった


特級はまた手を動かして

バリアの様な攻撃を2人へ放つ





『っ虎杖！！』



Aも慌てて蝶を出して飛ばす


が、

あっという間にそれは弾き飛ばされ


虎杖は手を前に突き出して耐える




虎杖「ぐ…う"ぅ」



攻撃に触れた虎杖の指先がボロボロと削れていく



Aより数歩前に出ていた虎杖が


特級からの攻撃を全て請け負っているらしく


Aにその攻撃は届いていない



虎杖は唸りながらその痛みを耐える




虎杖「(痛い痛い痛い辛い辛い辛いなんで俺が！！


あの時俺が指なんて拾わなければ

喰わなければ！！


あの時！！あの時！！)」




虎杖「(やめろ！！考えるな！！


＿＿嫌だ！！もう嫌だ！！逃げたい！！逃げたい！！


死にたくない！！


ここで死んで！！


死んだとして！！



それは

『正しい死』か！？)」





その時視界の端にボロボロになったAが目に入る




虎杖「(考えるな！！！守れ！！


あんなにボロボロになって！！


それでも庇ってくれたんだぞ！！)」



虎杖は唸り声をあげながら弾き飛ばされて

自分の弱さを痛感する



そしてAはまた蝶を出して虎杖をなんとか庇う




『虎杖、！』


蝶に支えられて壁を背にもたれて座り込む虎杖

Aは急いで虎杖の元へ寄る



『(指が、！片腕ももう無いのに)』

『(なんとか、なんとかしなきゃ)』




虎杖「自惚れてた」


言葉を発し始めた虎杖にAは顔を向ける




虎杖「俺は強いと思ってた

死に時を選べる位には強いと思ってたんだ



でも、違った


俺は弱い


結局、蝶狐に守ってもらってばかりだ」




虎杖「あ"ーーーー！！死にたくねぇ！！

嫌だ！！嫌だぁ！！！


でも…死ぬんだ…(このままじゃ、蝶狐まで…)」




『……虎杖、』


Aは虎杖の様子を見て顔を歪める



死にたくない、とハッキリそう告げる彼に



やはり自分よりも生きるべき人間だと


生きる価値のある人間だとそう思う





『(なんとかする、私が何とかする)』



虎杖の周りを守るように蝶を囲わせた後

Aは立ち上がる





『(稼げ、少しでも数秒でも長く時間を)』



そしてAは身体から

100は超えるであろう蝶を大量に呼び出す

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