#34 ページ37
結論から言おう。
気分的には最悪の1日だった。
1時間目の魔法薬学。これに関しては特に問題はなかった。
原作通りの演説を聞き、ペアでおできを治す薬の調合。
ハンナとスーザンがペアを組んだので、Aは同じくペアが決まらなかったザカリアスと組んだ。
「僕と……、組んでくれるの？」
「ええ。私も組む人いないし。昨日のことなら気にしないで、言われ慣れてるから。」
「ゴメン……。」
初めは昨日の一件で気まずそうにしていたザカリアスも、Aが大して気にしていないことを告げればホッとした表情を浮かべ、スネイプに減点されることもなく、最終的には笑顔で終えることができた。
問題は2時間目の呪文学だった。
教室に入ると、スリザリンから(悪い意味での)好奇心が寄せられる。
17世紀の欧州のまま時が止まった魔法界では、Aは異様な存在だった。
ホグワーツにはA以外にも、この学年ではパチル姉妹を筆頭にアジア系の子は数人いる。一つ上にはチョウ・チャンもいる。
しかし、その中でマグル生まれなのは、そして、あまりこの様な言い方はしたくないが、ハッフルパフ寮なのはAだけだった。
Aは敢えて血統を隠さなかった。隠したところで、マルフォイの父親が理事だ。すぐに調べはつく。
だが……。
「出たぞ、日本人。」
「日本にも魔法学校あるのに、なんでホグワーツに来たのかしら？」
「さぁ？英語は流暢だけどな、嫌味なくらい。日本人らしくたどたどしくしてろっての。」
「やっぱり黄色いよな、イ○ローモ○キー。だからハッフルパフなんだ。」
ずっと海外に住んでいたAからすれば慣れたもので、日常茶飯事とも言える悪口。
Aは無視を決め込む。涼しい顔をして自分の席に座った。
だが、心優しいハンナとスーザン、及び話しかけてくれた数人のハッフルパフ生の方が侮辱の言葉に傷ついたらしい。
「Aは傷つかないの？」
ハンナが聞いた。
「別に。慣れてるもの。」
Aは諦めの表情で答えた。
「言い返さないの？」
スーザンが聞いた。
「言い返したところで何もならないわ。それに、相手にするってことは彼らと同レベルになるってこと。それは御免ね。」
関わる気もない、とAは言った。
作者より
スリザリンの待遇が悪くてごめんなさい！
別に嫌いなわけじゃなくて、寮の役回り的にこうなりました。
どこかでいいところ書けるように頑張りますので……。
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灰墨空百(プロフ) - 妖狐の巴衛さん» （続きです）声が一瞬出なくなったのを表現したくて「〜！」の形にしました。読み返して気が変わったら採用するかもです。コメントありがとうございます！ (2017年9月8日 22時) (
レス) id: 2f65ae6162 (このIDを非表示/違反報告)
灰墨空百(プロフ) - 妖狐の巴衛さん» 同じ番号があるのは、お話が続いているからです。計画性がないがゆえに1話に入りきらなかったんです。誤解を与えて申し訳ないです。円を描いたのは、なんとなくでどうしたらブラックホールを出現させることができるかわかったからです。超感覚として説明してます。 (2017年9月8日 22時) (レス) id: 2f65ae6162 (このIDを非表示/違反報告)
妖狐の巴衛(プロフ) - 「〜！菊月！」スネイプにユキは手で円を書く。スネイプ先生は円を書けといってないのに、円を書いたのですか？それと、こじんてきにですが、「きっ、菊月！」の方がいいかも！ (2017年9月3日 19時) (レス) id: 2ff3e29f1d (このIDを非表示/違反報告)
妖狐の巴衛(プロフ) - #4の表記が二つあります。 (2017年9月3日 18時) (レス) id: 2ff3e29f1d (このIDを非表示/違反報告)
ちあぴー - ここまで緻密なハリポタの物語は初めて読みました。読んでいて本当に楽しかったです。ありがとうございました！ (2017年8月24日 13時) (レス) id: 7643a06046 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒 | 作成日時：2017年5月4日 18時
