#21 ページ24
「お邪魔します。」
スネイプの後について、Aは部屋の中に入った。
「適当に座れ。」
そう言われ、Aは椅子に座った。
ざっと部屋を眺める。
(全体的に黒っぽい部屋。……向こうに見えるのはカウチソファー？研究室じゃなくて私室に通された？毛足の長いカーペットは夜間の足音を消すためのもの？)
研究室であれば毛足の長いカーペットなど敷かないだろうし、カウチソファーということはここで仮眠をとることもあるということだ。おそらくここはスネイプの私室。
(意外だなぁ、私を私室に通すなんて……。)
Aは思った。
スネイプが紅茶や菓子の乗った盆を持って奥から帰ってきた。
「ミルクや砂糖は入れるか？」
「いえ、ストレートでいただきます。」
飲む際にクンッと一瞬香りを嗅いで、Aは微笑んだ。
「ダージリンですか。」
「よくわかったな。」
スネイプが言った。
「ジュースの類を好かないのでよくお茶を飲むんです。コーヒーも飲みますけどね。」
Aは言った。
「コーヒーも飲むのか。」
意外そうにスネイプは言った。
「ええ、好きですよ。アメリカンからエスプレッソ、カフェオレからブラックまで、なんでも飲みます。スネイプ先生はコーヒー、飲まれるんですか？」
Aは聞いた。
「まぁ、眠気覚ましにな。」
スネイプは言った。
「確かに目は覚めますよね。私も高校生になってから毎朝飲んでましたもん。眠すぎて。」
Aは苦笑いして言った。
スネイプは何も言わない。いや、どう目的の話題に持っていこうか考えているといった様子だ。
沈黙が続く。
(仕方がない。こちらからいくか。)
Aはスネイプという人間を一方的に知っている。おそらく意味のない、ただの雑談は苦手だろうと思っていた。
また、私室に通したということは、誰にも邪魔されたくないということだろう。夏休みであっても研究室では人が訪ねてくる可能性がある。
正直言ってAも雑談は苦手であり、話す話題ははっきりさせて欲しいタイプだ。
ならば、単刀直入に聞きたいことを質問するのみ。
「……やっぱり雑談は苦手ですね。私も話題をはっきりさせて欲しいので、聞きたいことは単刀直入に言ってください。おそらく、突然の訪問者を避けるために私を私室にまで案内したんでしょう？」
Aは言った。
作者より
いやー、話がなかなか進まなくて困っている作者です。この先多少ぶっ飛ばします。
ご了承ください。
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灰墨空百(プロフ) - 妖狐の巴衛さん» （続きです）声が一瞬出なくなったのを表現したくて「〜！」の形にしました。読み返して気が変わったら採用するかもです。コメントありがとうございます！ (2017年9月8日 22時) (
レス) id: 2f65ae6162 (このIDを非表示/違反報告)
灰墨空百(プロフ) - 妖狐の巴衛さん» 同じ番号があるのは、お話が続いているからです。計画性がないがゆえに1話に入りきらなかったんです。誤解を与えて申し訳ないです。円を描いたのは、なんとなくでどうしたらブラックホールを出現させることができるかわかったからです。超感覚として説明してます。 (2017年9月8日 22時) (レス) id: 2f65ae6162 (このIDを非表示/違反報告)
妖狐の巴衛(プロフ) - 「〜！菊月！」スネイプにユキは手で円を書く。スネイプ先生は円を書けといってないのに、円を書いたのですか？それと、こじんてきにですが、「きっ、菊月！」の方がいいかも！ (2017年9月3日 19時) (レス) id: 2ff3e29f1d (このIDを非表示/違反報告)
妖狐の巴衛(プロフ) - #4の表記が二つあります。 (2017年9月3日 18時) (レス) id: 2ff3e29f1d (このIDを非表示/違反報告)
ちあぴー - ここまで緻密なハリポタの物語は初めて読みました。読んでいて本当に楽しかったです。ありがとうございました！ (2017年8月24日 13時) (レス) id: 7643a06046 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒 | 作成日時：2017年5月4日 18時
