本音と建前10 ページ11
*
迎えに来た弟者くんのきもち。
▽
「朝見た時、顔真っ青だったから…良かったよお、大丈夫そうで」
「ごめんね、迎えに来てくれてありがとう」
教室の前をおついち先生が通ってさー、Aちゃんのお友達に声掛けてったらしいんだけど、丁度担任と話してて。
だから俺が行くって言って走ってきた！と笑う弟者くん。
荷物持てるよ？と言っても「だぁめ！」の一点張りで、これは教室に座るまで返してくれなさそう。
そう長くない道のりを横並びで歩く。
弟者くんは急に黙ったかと思うと、あのさ…と私の手を引いた。
「あの、さ。Aちゃんさ」
「え、あ、うん？」
「鉄塔先生のこと好き？」
「んえ？！」
その反応は図星だね、と額に手を当てる弟者くん。
固まる私。
ちょっと待って、否定すらさせてもらえないくらいバレバレって事？それはそれで凄く困るんだけれど。
確かに、確かに…好き、だけれど。
ああ、さっきの自分を思い出すとクラクラする。
勢いで私は何を伝えようとしたの。
弟者くんは言葉に詰まる私を覗き込んで苦笑い。
でもね、と続ける彼に私の気持ちはパンク寸前にまで追い込まれた。
「俺、諦め悪いの。負けず嫌いだから。前に覚悟してねって言ったでしょ？」
「う、うん」
「Aちゃん、大好き」
「あ、え…」
俯いた私に、絶えず言葉を降らす弟者くん。
よく見てるんだ、気づけば目で追ってる。
友達想いな所も、一生懸命な所も、天然な所も全部好き。
そう手をぎゅうっと握られてゆっくり見上げれば、眉尻の下がった今にも泣きそうな瞳とぶつかった。
弟者くんはいつも全力だ。
全部…全部まるっと私に伝えてくれる。
「すぐ付き合って、なんて言わない。でも、俺も見て？」
「あ、う…」
「これからも一緒に帰りたいし、デートもしたい。絶対振り向かせてみせる」
「っ…！」
好きって言葉の魔力は強い。
本音と建前 そのじゅう
(あーあ)
(俺もこの世代に産まれたら多少は違かったのかねえ)
(…花丸は、もう書けないかなあ)
*
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tokiiiii(プロフ) - 忘れん坊さん» ありがとうございます！嬉しい…！！どの作品が1番好きでしたか？次の作品も考えてますので、更新ゆっくりではありますが、お待ちいただければと思います( ◜ᴗ◝) (2022年11月20日 9時) (
レス) id: 1acee39900 (このIDを非表示/違反報告)
忘れん坊(プロフ) - 最高に最高でした、最高過ぎて最高でした！読んでる間一人で悶えてました笑笑 (2022年11月18日 1時) (レス) @page41 id: fd773a5934 (このIDを非表示/違反報告)
monozi - そうなんですか…！！是非是非まってます (2022年6月18日 2時) (レス) id: 1ee2b4d745 (このIDを非表示/違反報告)
tokiiiii(プロフ) - monoziさん» 完結まで見守って下さりありがとうございました！断トツ好き…！嬉しいです！次はおついち先生を予定しておりますので、次回の更新を気長にお待ちくださいませ！ (2022年6月17日 16時) (レス) id: 1acee39900 (このIDを非表示/違反報告)
monozi - いろんな作品を読んできたなかでダントツで好きです。 (2022年6月13日 23時) (レス) id: 8c201916e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tokiiiii | 作成日時：2021年5月29日 14時
