両片思い(otojya) ページ10
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Aちゃんが、左手の小指に指輪を着けるようになった。確か、願いを叶える…だったかな、そんな意味があった気がする。
恋の願いかな、想う人がいるんだろうか。
想う人…か、誰だろうそんな羨ましい人。
俺だったらいいのに、なんて。いい年こいて片思いとか、本当どーしたらいいのよ。
「いや、ため息が深すぎるわ」
「兄者ー、俺もう無理だあ」
気持ちわりい声出すなとチョップをくらい、頭を上げる気も失せた。テーブルに突っ伏したまま、兄者にあーだのうーだの言っていたら、割と雑にコーヒーを置かれた。入れてくれたのか、さすが。
「お前が恋の病ね、ぶっちゃけ照れくさくて聞きたくねーわ」
「俺だって話したくないよ」
片思いとか学生ぶり、距離の近づけ方とか忘れちゃったよ…おついちさんにでも相談しようかな、そう言うと兄者は思い出したように、そういやおっつんはAと出かけてる、と言った。
…その情報、今なの？
「な、なんで…？」
「さあ？なんでだろーな」
にやっと笑う兄者をゲスい！とやじれば、なんとでもどーぞと自室に戻って行った。
じゃあ、今…Aちゃんはおついちさんと2人ってこと？それってデートじゃん、デートだよね？
その瞬間、なんだかどす黒いものが胸の中で渦巻く。嫉妬？付き合ってもないのに。
この際、電話してしまおうか。2人のデート台無しにする？悲しむかな、悲しむよね、俺だったら嫌だもん。っていうか、あの二人付き合ってたの？え、知らなかったの俺だけ？
そう1人で百面相していたら、見つめていたスマホが光る。ディスプレイにはおついちの表示。え、まじかよ。
「も、ももももしもし？！」
「え、どした？…弟者今すぐ出れる？」
「え？出れるけど…」
意味わかんない、と言えばそれはこっちの台詞だよとおついちさんは笑った。え、なにそれデートじゃないの？
「駅前でAちゃんと待ち合わせな」
「は？」
「お前、これ以上言わせんな。鈍感なのも程々にしなさいよ」
言われてようやくピンと来た。すぐ行く！と返事をして玄関へ走れば、部屋からビシッと決めてこいよ！と兄者の声が聞こえる。なるほど、気づいてなかったのは俺だけか。
両片思い
(まったく世話が焼けるんだから)
(え？)(今から弟者が迎えに来るから)
(はい？！)
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ゲーム以外の事とか無頓着だったり。
好意とかに気づかなかったり。
今までの関係を崩すのが怖くて、恋愛に臆病だったり。
結果お兄さん2人の荒療治。
俺じゃだめ？(anijya)→←The 3rd man(anijya)
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tokiiiii(プロフ) - くるるさん» ありがとうございます…！！天を仰ぐ…？！えっ、嬉しいです…！最後のお話は書くのに割と難航した記憶があるので、そう言っていただけると安心します。また更新する予定ですので、しばしお待ち下さいね！ (2022年1月28日 16時) (
レス) id: 1acee39900 (このIDを非表示/違反報告)
くるる(プロフ) - 最後が最高すぎて天を仰ぎました😇ありがとうございます！！ (2022年1月26日 22時) (レス) @page18 id: 71ebbc7488 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - tokiiiiiさん» きゅんとするような感じが疲れ吹き飛びます！生み出すのがお上手;)更新楽しみにしてます！ (2021年5月31日 19時) (レス) id: d07ed213ea (このIDを非表示/違反報告)
tokiiiii(プロフ) - ちぃさん» ありがとうございます！え！嬉しい！告白は初めてです、嬉しい照れちゃう〜！！ (2021年5月31日 7時) (レス) id: 459624764f (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 全部いいです。全部好き！好きすぎてtokiさんが好きです！！！ (2021年5月30日 23時) (レス) id: d07ed213ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：toki | 作成日時：2019年11月20日 22時
