【2BRO.】妄想短編詰め合わせ

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す…！と聞こえるか聞こえないかくらいの所で、後ろから両耳を抑えられる。背中に感じる体温、上を見上げれば怖いくらい笑顔の弟者がいた。うわあ、目が全然笑ってないんですけど。


「俺の彼女に何か用ですか？」
「い、いえ…」
「そう。行こ、A」


あーあ、バレちゃった。
そう思いながら口パクでごめんねと言うと、後輩くんはなんとも言えない表情で会釈して帰っていった。弟者に手を引かれながら彼の車に乗り込むと、運転席に乗った彼がようやく、焦ったあ…！と天を仰ぐ。


「あんなの絶対告白だったじゃん！もー無理、耐えられなくて威嚇しちゃったよ大人気ない」
「されたらされたでちゃんと誠意を持ってお断りしようって思ってたよ？」
「分かってるけどお」


ぷくーっと頬を膨らませて怒る弟者。そんな顔も可愛いと思うんだから、私は相当彼に惚れてるんだな。
ごめんって！と謝れば今度は、だめ許さない、と私の手を取る。

あ、まずい。
その瞬間、がぶり…と私の指に弟者が噛み付く。あぐあぐ、と甘噛みしたり…痕がつくほど力を入れたり。
時折、じゅるる…と吸ったり舐めたり…やめて欲しくて手を引っ張っても、ビクともしないどころか私の目を見つめてにやり、と笑う。

「ん、っ…」
「っ、ふ…その顔、俺以外に見せちゃだめ」



行為は、私の指が赤く染まるまで続く。
そう、これは彼の癖(へき)




噛みぐせ
(帰ったら首筋も噛んでいい？)
(分かったからもう勘弁して…ご飯いこ…？)
(えー)






あけましておめでとうございます。
新年1本目、こんな感じになりました。
ちょっと興味本位で、癖をテーマに三本書いてみようかなって思ってます。

今年もよろしくお願いします(*_ _)♡

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