灰谷兄弟のお気に入りは腐ってる

出会いなんて ページ2

私はこの日、インクの詰替え用を買うのをすっかり忘れていた

お風呂も済ませ、パジャマにも着替え、ペン入れするはずだったのに！！








『はぁ……こんな真夜中に店が開いてる事にビックリした…』








片手には詰替え用のインクと、ラフ用のノートなどを買った袋を持っている

しかし、街灯があるとはいえ真夜中は暗い


なんか………妄想がはかどるよね！



私は良いアイディアが浮かびそうだったので、近くにあったベンチに座り目を閉じた








「お嬢ちゃん、こんな真夜中にひとりぃ？」

「危ないからオニーサン達とおいで？」








声がしたので、目を開けると

私が座っているベンチを囲むように7、8人の男がいた








『……っ！』








この時、この瞬間
私は次の新刊を不良同士の物語にしよう、とアイディアが浮かんだ








『ありがとうございます！これで、次の新刊のアイディアが纏まりました！』







私は嬉しくて、不良達に頭を下げた

けど、不良達の顔は間抜け面だった、変なの

そして何事も無く立ち去ろうとしたが、腕を掴まれた






「し、新刊…？なんだか知らねぇが感謝してるんだったら、ちゃんとお礼しろよ」

「よく見たら、スタイルも良いし胸もデッケェしな」









『…なるほど』








私は腕を振り解き、今起こったことを忘れないうちにメモした

これが、少女漫画でよくあるやつ！


実際体験できるとは…いやぁ、今日はツイてるな








「っ！！…こんのｯ！女！！」








流石に、私の態度に苛ついたのか男は殴りかかって来た







『ちょっと待って？！ホント、今、イイトコなの！！』







私は殴られたくなかったので、
今日買ったばかりで今現在メモを取る為に使っているペンの鋭い部分を男の手に向けた

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