梵天に仕えるメイドは生理中らしい。【灰谷蘭】

〖20〗 ページ23

クロちゃんは、ずっとこっちを見ている。

『？』


「Aが好きなんじゃない？」


う、嬉しい！

可愛い子猫に好かれるなんて！


「俺もAの事好き」


『…ありがと』


なんか……

こうゆう感覚って久しぶり。

男性に好きとか言われる感覚。


『私も好き』


これしか言いようがない。

「ありがとう」だけじゃ感謝の意が伝わらない。

でも合っていたのだろうか…。


「………へぇ」

『……』



気まずいっ！！

どうしよ…

話すネタが無い！



蘭さんはちょっとこっちを見る。

な、何？


蘭さんは手を広げる。


「ぎゅってして？」


『…うん』

ちょっと抱きつくぐらいなら

そんなに恥ずかしくない。

でも長時間は嫌。




私も手を広げて、蘭さんに…



ぎゅっとする。


「離さねぇから」


『え？！』


離してもらわないと

困るんですけど！？



しなきゃよかった…

蘭さんの腹筋に顔を埋める。


『んっ、』

「なにそれかわいい」


硬い腹筋。

ここにあの住入れ墨が入ってるのか…。

そういえば、あたらしい入れ墨が入っていた。


首にある、入れ墨。

『これ何？』



手を離して、首に当てる。

蘭さんの目を見て、応えを待つ。



「…Aって以外にバカ？」

え…？

バカじゃない！

〖21〗→←〖19〗

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す