不死身はもう死んだも同然 ページ24
「皆...死んでない?」
桂「今までいくつもの修羅場を潜り抜けてきたからな。例え瓦礫に潰されようと、俺は死なんさ」
銀時「ハッ、同感だ」
朧「俺は小さい頃に一度体験したから問題ない」
高杉「どういう状況だよ...」
虚「まさか自分達が死ぬ覚悟で建物ごと崩すとは、中々考えましたね。しかしそんな悪ガキに育てた覚えはないのですが...」
「虚、アンタは一生一緒にいられないとか言ってたよね。自分の苦しみを終わらせたいって願ってたよね」
虚「...」
「例え不死身でも、生き物にはいつか死ぬときがやってくる。きっとその不死身の力も...いつかは消えてくれるよ。」
虚「...そんな保証、どこにもないじゃないですか」
「...あるよ。異世界でそれを見てきたから。」
あの日、私は源外が作った機械で異世界を覗いた。その世界は闇に包まれていて、太陽は出ていなかった。闇を世界から払う方法、それは不死身の敵を倒すこと。選ばれし王はその使命のために、自ら命をなげうって戦いに終止符を打った。数千年も苦しんできた王家の一人を、ようやく楽にさせてあげた
虚「...では、私が死ぬときは皆と一緒になりそうですね」
「それでいいよ。虚と死ねるなら幸せだよ」
銀時「まーた美味しいところ持っていきやがって。」
虚「...私、あなたの傍にいていいのでしょうか。この夢から、ずっと覚めなくてもいいのでしょうか」
「うん。だって...大切な人と一緒なんだから。素直に甘えてきなよ」
虚「...はい(ぎゅっ)」
『あーもしもし?坂本じゃ。取り込み中すまんのう』
「あああ、ごめん!!!なに!?」
『お前さんらは仲良くできたんじゃろ?あとはどうするんじゃ。春雨と天導衆がいるぜよ』
虚「彼らの襲撃は一ヶ月後。私がそう定めました。その間に仕掛ければ問題ないでしょう」
「急な予定変更は誰にでもあるから、一週間以内な」
銀時「次が最後の戦いってやつで認識でいいか?」
桂「ああ。それで間違いない」
朧「...先生、我々の星を、共に護りましょう」
本当に、彼らは不思議だ。裏切った私をまた、当然のように受け入れてくれる。素直に甘えてしまう。
虚「...はい」
もう一度、甘えてもいいでしょうか
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作者名:琲世 | 作成日時:2018年2月17日 16時