正反対【降谷零】 ページ10
___私は、タヒんだ。もう、この世にはいない存在だ。
と、いうことになっているが実際は生きている。
どういう事かというと世間には『赤井A』は10歳で崖から転落し、亡くなっていることになっているが実際は偽装であり、今は『蒼天(アオゾラ)A』として生きている。
…この、真っ黒な組織で。
……なんで一般人の私がこんな黒い組織にいるかは簡単だ。単純にジンに気に入られたから。
子供ながらに色々と闇を抱えていた私をジンはいい目をしている、と鼻で笑って私を受け入れてくれた。甘やかしてくれた。そんなジンのことが私実の兄より大好きでジンにぃなんて呼んでいる。
__ここまでで気づいた人もいるだろう。私はあの赤井秀一の妹だ。
兄は昔から正義感が強かった。頭が良かった。誰にでも優しく、それでいて強かった。
…そんな兄を越えられない私はどんどん卑屈になってしまった。
___本当はわかってる。兄が悪くないことも、私の勝手だということも、全部全部。
それでも。私は羨ましかった。みんなに褒められ、慕われる兄が。
…あれから15年。私は25歳になった。
相変わらず黒の組織の一員でハニートラップ、ハッキング、狙撃を得意とする『プリンセス・メアリー』、通称『プリンセス』として行動している。
入った頃はまだ良かったけどこの歳でプリンセスとか恥ずかしいからやだって言ってるのにジンにぃには知らねぇって言われるしベルにはいいじゃないお似合いよなーんて言われる始末。やんなっちゃうわ。
…そんなことは置いておいて、今日は新人3人の紹介があるらしい。
ジンにぃが突然押しかけてきて今から行くぞなんて言うから面倒臭いって顔したら姫抱きされた。やめて恥ずかしい貴方そんなキャラじゃないわよ
『ジンにぃやだ降ろして恥ずかしい私何歳だと思ってるのねぇ』
「あ?うるせぇよ黙って抱かれてろ」
『何そのすっごく怪しい台詞…』
「…あんまりうるせぇと本当に抱き潰すぞ?」
『…ゴメンナサイダマリマス、、、』
そんな会話をしているうちにどうやら着いたらしい。
が、降ろすことなくドアを開けるジンにぃ。
あまりの恥ずかしさに思わず首に手を回してジンにぃの胸に顔を埋めた。やべ、これ顔上げれないじゃん。
「…おい、恥ずかしいって言っといてここでそれか?プリンセス」
『お願いやめて何も言わないで無理…』
蚊の鳴くような声で呟くと、聞こえるはずのない声が向こうから聞こえた。
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暁(プロフ) - こんばんは。楽しく読ませてもらいました。地味子さんの続きが気になります。美人さんになってそれから?降谷さんとの絡みがあればなぁって思ってしまいます (2019年10月8日 19時) (レス) id: 0ef78b01fb (このIDを非表示/違反報告)
響(プロフ) - にわなずなさん» ご指摘ありがとうございます!遅くなってすみませんが直しておきました!! (2019年3月8日 7時) (レス) id: 3701a0a282 (このIDを非表示/違反報告)
にわなずな(プロフ) - ナンパの最後 再開ではなく再会ですよ (2019年1月1日 14時) (レス) id: 895a4f49cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:響 | 作成日時:2018年8月28日 21時