I have a dream to be a police officer.【降谷零】 ページ28
「…A……ッ、こ、な父親で、ごめ、な、」
『おと、っさ、』
「う、まれ、てくれ、て、あ、がと、」
するり、私の頬を撫でた父の手が力なく地面に横たわるのがまるでスローモーションのように見えた。
『お、と、さ、、ねぇ、っ、おとう、さん?』
『ッ、いやあああああああっっっ』
___ガバッ
『っ!!!はぁっ、はぁっ、…っ、』
あの日からずっと、私は同じ夢から逃げられずにいる。
頬をつたって流れていた涙を拭って、冷や汗と一緒にシャワーで流す。
あがったら髪を乾かして簡単な朝食を食べて身支度を済ませると、家を出る時間のジャスト一時間前。
その一時間を今日も私はハッキングに使う。
__私の父は、公安警察だった。
母とは私が生まれた後すぐに離婚したらしく、私は顔も知らない。
家にいることは少なかったが、忙しい中男手ひとつで私を育ててくれた。
時に優しく、時に厳しく。そんな父が私は大好きだった。
…そして、忘れもしないあの日。
あの日は、私の5歳の誕生日だった。
仕事で忙しいにも関わらず、父は毎年必ず私の誕生日だけは早く帰ってきてくれた。
その日も早く帰ってくるだろう、そう思っていつもの様に踏み台にのって料理をしていた。
でも、いつまで待っても父は帰ってこなかった。幼いながらに妙な胸騒ぎに不安を感じ、私は家を飛び出した。
父の職場に行ってみよう、そう思ったものの、小さい体であるって行くのには相当な時間がかかった。
だから、裏道から行って少しでも早く着こうとした。
…それが、いけなかったんだと思う。
ぱぁん、と乾いた発砲音があたりに響き渡って、私にもわかってしまった。
これは、よく刑事ドラマで見る鉄砲の音だ。
危ない、そんなの分かっているのに。どうしても父がそこにいるような気がして。
音のした方にがむしゃらに走った。
…ついたのは、今にも崩れそうな廃倉庫。
子供一人くらい通れそうな穴を見つけて潜り込んだ。
誰か、いる。静かに息をころして木箱の影から覗くと、全身真っ黒で長い銀髪の男と、同じく真っ黒で金髪の綺麗な女性と、……横たわる、父がいた。
『っ…!!!』
叫びそうになる声を必死に抑えて、歪む視界に耐えられずぐっと唇を強く噛んで目を瞑った。
「…まさか、コイツが鼠だったとはな。」
「案外分からないものね。フフッ、さぁ、用も済んだことだしもう行きましょう、ジン。」
静かに去った2人。車の発進する音を聞いて父に駆け寄った。
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暁(プロフ) - こんばんは。楽しく読ませてもらいました。地味子さんの続きが気になります。美人さんになってそれから?降谷さんとの絡みがあればなぁって思ってしまいます (2019年10月8日 19時) (レス) id: 0ef78b01fb (このIDを非表示/違反報告)
響(プロフ) - にわなずなさん» ご指摘ありがとうございます!遅くなってすみませんが直しておきました!! (2019年3月8日 7時) (レス) id: 3701a0a282 (このIDを非表示/違反報告)
にわなずな(プロフ) - ナンパの最後 再開ではなく再会ですよ (2019年1月1日 14時) (レス) id: 895a4f49cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:響 | 作成日時:2018年8月28日 21時