歪んでしまった針（第二話） ページ39
零side
凛月「………… 」
凛月がぐっ、と肩に力を入れたのが分かった。
まぁ、無理もないじゃろうな。
人格は桜南とは言えど、外見も声も結局は涙と同じ。
零「凛月…あまり自分を責めるでないぞ」
凛月「……それをアンタが言う？涙も俺も見捨てた癖に」
白々しい、とでも言いたげな凛月の視線はただだだ正論。
零「……そうじゃのう。我輩が招いた因果報応じゃ。」
凛月「そう思うなら…何であの時涙を一人にしたの」
零「…己の力に慢心していたのじゃろうな」
『五奇人』として持て囃され、煽てられて、自分は無敵だと勘違いした結果は散々なもの。
大切なものを取りこぼしてしまった。
そして、壊した。
零「我輩の失態じゃ」
あの日涙を連れ出したことも、
「何もかも間違いだった」
御伽噺を話した事も。
誰も知らなかった｢御伽噺｣は狂ってしまった。
涙side
目が覚めたら、知らない場所にいた。
涙「…………」
(…本当に知らないの？)
違う。ちゃんと思い出すから。
ここはどこだろ…来たことあるはず………
お墓に、人…？沢山の人がいるってことはお彼岸か、お盆のお参り…？
(違うよ、夜だもん)
あ、そっか。 じゃぁ………この人達は…
(思い出してよ 。…じぶんが何者なのか)
………私は涙…。…朔間涙…
(そうだけど、ちがうでしょう？)
違うって……どういう…
(だから思い出してよ。…待っているから)
………え？あなたは一体………
(りつもれーくんも、出来ることをしてくれている……)
……？りつとれーくんが…？
(涙だけ、進んでない…目を背けてばかり。それでいいの？)
………
(そんなの嫌だって言ったのは涙。
うそはついちゃダメ)
………分かってる
(……れーくんがね、涙を置いていったことね、こーかいしているんだよ)
……ぇ……なんで、今さら……
(ずっと前からしてるよ。たぶん。
れーくんがとっても優しいこと知ってるでしょ？)
(りつだって、桜南をどうにかしようとしてくれている…)
(ぜったい、涙を救うって)
(泣いてるんだよ。涙のために)
………私の、ために
(……教えられるのはここまで。あとは涙が考えてこうどう、するだけ)
………私が行動、するだけ
(がんばれ、涙)
不思議な女の子はいなくなって、私だけが取り残された。
………がんばれ、か
涙｢……………よしっ｣
小さく気合いを入れ直した。
あんな小さな子にがんばれって言われて頑張らないのはダメ。
とりあえず、ここから出よう。…結局ここどこ？
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悠希(プロフ) - 吹雪さん» 吹雪様嬉しいコメントありがとうございます〜！(´；ω；｀)凛月くんカッコイイですよね……！！分かります！これからも更新頑張らせていただくので、この作品をよろしくお願いします (2017年8月19日 9時) (
レス) id: 01b9eac922 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪(プロフ) - いつも楽しみに更新を待っています。大変だとは思いますが頑張って下さいね。凛月君が大好きなのでこの小説は嬉しいです。 (2017年8月17日 8時) (レス) id: 4c6b2a6bdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠希 | 作成日時：2017年8月3日 22時
