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未知と無知7 ページ22

あなたside


昔からそうだった。

Ωとして生まれてきたから。



番だの、噛まれるとか
そんなのどうでもいいから

好きな人と結婚して

家庭を築いて

そんな当たり前の幸せを
望んでいたのに。

無理、だから。

僕に普通の人生なんて無理なんだから


あ「僕は、貴方達のことなんにも知りません。
でも..これから知っていくつもりです。
僕がこんなこと言っていいのか
分からないけど..僕には、
貴方達の気持ちがわかります。」

さっきの男の人が
苦い顔をさせて

僕をじっと見つめた。


あ「気に入らないなら、殺してくれていいです。
それはそれで僕は嬉しいです。」

こんな体なら、いつでも捨てたっていい。

僕は、それで構わないから


あ「僕を嫌いだと突き放してもいい、でも
僕は、貴方達を突き放したりしません。」

"同じ"

なんて、何も知らない僕に言っていいのか
分からないけど

でも、少なからず
人間にそういうモノとして使われてしまったんなら

僕と同じ、な筈だから。



あ「何年かかっても、
どれくらい時間がかかっても、
僕は他の人間とは違うって
証明して見せます...だから、
僕を、ここに置いてください。」

気付いたら僕がしていたのは
土下座だった。

ザワザワと声が聞こえてくるのが
よく分かった。

こ「さ、審神者様ぁ...」

こんのすけが僕の横に
ちょこんと座ってるのが視界の隅で見えた。

目の前に広がる世界は僕にとって
未知の世界

だから、何が正解とか

間違いとか全然分からないけど


僕は僕なりに頑張ろうと思った。


あ「大丈夫だよ、こんのす..っ!!」


それなのに








.







.






.







.






あ「っ、いッ....ぁ、!」



こんな身体捨ててしまいたい。

嫌だ、嫌だ
こんな身体。



あ「ぁっ..ぅ...やっ」


こ「さ、審神者様!?」

こんのすけの声が
部屋に響いた。

こんな羞恥、晒したくないのに


なんで、なんで今来ちゃうの...

あ「はっ...こ、のすけっ..ごめっ」

ガクガク震える膝を必死に抑えて
僕は立ち上がった。

刀剣男士の顔が
困惑と、不安に揺れていたのが分かった。

?「お、おい。お主...」

僕の目の前にいた男の人が
手を伸ばしてきた。

あ「ごめ、なさっ..」


涙がボロボロ出てきて

体の芯が熱くなってくる。


目の前がチカチカして

今にも倒れちゃいたくなったけど


僕は必死に足を動かして

部屋から、1人飛び出した。

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尼子 - めっさ好きです…続きが気になります!ホント、出来たらでいいので更新してほしいです。 (2021年1月17日 2時) (レス) id: 40e4cbfdd7 (このIDを非表示/違反報告)
午後の紅茶は午前に飲む。 - オメガバースだと…。最高かよ、最高です。だかしかし、更新停止中だとツッ!!なんという屈辱、みりん←さんのペースで更新頑張ってください。 (2021年1月7日 23時) (レス) id: 2ed3efbae0 (このIDを非表示/違反報告)
ウタ - 楽しみにして待ってます! (2018年11月15日 23時) (レス) id: 5d727cd1f1 (このIDを非表示/違反報告)
輪廻 - 美味しいっ…!リアル大変かと思いますが更新頑張ってください!応援してます! (2018年8月30日 3時) (レス) id: aaa6925eed (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 更新待ってます (2018年6月5日 0時) (レス) id: dfe0d85699 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みりん← | 作成日時:2017年7月6日 18時

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