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ようやく着替えが終わり母が部屋を出ていく際に、鏡を見て変な所が無いか見てこいと言われたので全身鏡の前に立ってみる。
「やっぱり似合わないなぁ。」
と呟きながら鏡の中の自分を見る。
真っピンクでフリルとリボンがこれでもかという程についたワンピースと、普段は絶対にしない少し低めの位置で結われたツインテール、その格好に似合わない私の顔。
ただでさえ人形のような格好なのに、さらに死んだ魚のような目をする私はきっと椅子に座れば本当の人形と間違われるのではないかと思うくらいに生気を失った顔をしていた。
両親やメイド達は一体これのどこが可愛らしく見えるのだろうか。
私からすれば服が私を着ているようにしか見えない。
せめてこういった系統の服装が着こなせるような顔なら、もう少し嫌な思いをしなくて済んだのかもしれない。
そう思いながら鏡の中の自分を鼻で嘲笑い、私は嫌がる体を無理やり動かして家族の元に足を向かわせた。
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「A、遅かったじゃないか。おじい様もおばあ様もお前が来るのを待っているんだから。早くAの可愛らしい姿を見せてきなさい。」
「…、うん。ごめんなさいパパ。久しぶりにおじい様とおばあ様に会うから気合を入れていたら時間が掛ってしまって…。早く二人に会いたいわ。」
気を抜けば睨んでしまいそうになるのをグッと堪えて、無理やり顔に笑顔を作る。
祖父母が来ているという部屋に着き、ノックを二回して部屋に入る。
部屋に置かれたソファーには祖父母が腰掛けており、祖母は私の顔を見ると
「Aちゃん！久しぶりねぇ！あららまた可愛くなっちゃってまぁ〜！」
と言いながら近づいてくる。
祖母は年相応の服装ではあるが、何故か目が痛くなるような強めのピンク色の服だった。
祖父はと言うと、最近になって腰が弱くなってきたのかゆっくりと立ち上がっていた。
そしてこれまたゆっくりとした歩調で私と祖母の所に来ると、
「A、また少し成長したな。よし！成長祝いに何か好きなものを好きなだけ買ってやろう！」
とこの場に居る誰よりも大きな声で言った。
腰は弱っているが有り余る元気さはご健在のようだ。
にしても何だ成長祝いって。
しかもそれ会うたびに言っているじゃないか。
「あら！それなら私も成長祝いに好きなもの買ってあげるわ！」
………。
「ありがとう！おじい様、おばあ様！」
ゲロ甘過ぎ…。
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灰色(プロフ) - あきまるさん» うびゃあああきまるさんだ…!ｳﾚﾁｲ!!!!こちらこそ読んでくださってありがとうございました…! (2023年1月7日 19時) (
レス) id: 23840e3b5f (このIDを非表示/違反報告)
あきまる(プロフ) - すげぇ今更だけど読み終わりました。リドルくんのメンヘラ具合と主さんの愛情の受け取り方がいい感じに絡み合ってあのラストになるのがとても切なくて素敵です…！ありがとうございました。 (2023年1月7日 19時) (レス) id: 108e4cfb5a (このIDを非表示/違反報告)
灰色(プロフ) - しろつめさん» うれちい…！うれちい…！此方こそ読んでくださって本当にありがとうございました！ (2022年5月25日 23時) (レス) id: 02fb3ffb1f (このIDを非表示/違反報告)
しろつめ - 蛙化苦し〜〜！？って思ってたら夢主が思ったよりかわいい心情でとてもすきだったし面白かったです……ラストも素敵！ 完結おめでとうございます、素敵な作品ありがとうございました！ (2022年5月25日 23時) (レス) id: a47367aeb2 (このIDを非表示/違反報告)
灰色(プロフ) - ありがと〜！こんな訳わからん小説好きっ手言ってくれてうれしいます… (2022年5月24日 16時) (レス) id: 02fb3ffb1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灰色 | 作成日時：2022年2月28日 20時
