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声が聞こえる。
"A…ん。Aちゃん！"
あれ？
加奈子………………？
あぁ、昔の思い出、か……………
"『加奈子、大丈夫だよ……絶対に、助けてあげるからさ………………』"
そうだ、あの日、約束したんだよ。
"「来ないでよッ！」"
"『加奈子、私は……………』"
この日、はじめて喧嘩したんだよ。
確か。
"「…………ッ、なんなんや！？化け物の分際で！」"
この日、とても傷ついた。
無理がないことくらい分かっていたけど、哀しかった。
"「Aちゃん…………………この間は、ごめん………」"
"『………まっ、丁度いいんじゃあねーかな？』"
この日はじめて、仲直りをして。
……………えーと。
"『なぁ加奈子。加奈子の病気を治してくれる医者がいるって！』"
"「え………………ウソやろ？」"
この日はじめて、嬉しくて泣いた。
"『なぁ加奈子……治ったら何したい？』"
"「…お酒飲みたい」"
"『あぁ、飲みすぎないようにな………』"
"「海で泳ぎたいッ……故郷へ戻りたい………オリンピック見たい…………」"
"『あぁ、あぁッ！！治る……………だから、まだ待っててくれッ………………』"
そうだ、約束したんだ。
私はここで、絶対にこんな糞クマに、喰われて死ぬなんてさ…………………
なぁ、私はさ。
私はッ………普通にいきたい、加奈子みたい人になりたかったから。
だから、あの約束を守るよ……………
"友達だから"
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