ハグルマ (ページ2)

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「どう、Aちゃん。お口に合うかな…？」

あれから、すぐ愛子さんと風磨さんはウチに引っ越してきた

2人で暮らすには広すぎる一軒家、

ちょうど良かった。

『はい。おいしいです。』

良かったぁ……！！

なんてほっとした表情を見せる愛子さんは本当に可愛らしい人だと思う。

『…ごちそうさまでした。』

「あら、Aちゃんもういいの？ホントは口に合わなかった？」

『いや、とても美味しいんですけど、あんまり食欲がなくて。

ごめんなさい、折角の料理残しちゃって。』

「勿体ないだろー。

じゃあお父さん食ーべよ」

横から箸がのびてきて私のおかずを掴んでいった

『うん、ごめんね。今日はもう寝ます、おやすみなさい。』

「「おやすみなさい」」

「おやすみ」

なんだか、3人分のおやすみを聞くのは

初めてで

新鮮で

残酷だった。