148話 ページ4
「えっと……春奈ちゃん。"データの魔女"って……確か」
「やっぱり、この辺りの人なら、サッカー関係者は知ってるんですね。えっと、いずれは帝国学園と戦うんですから、そこから情報を得られればなーって、思ったんですけど」
そうふむふむ、と得心いったように頷く春奈ちゃんを横目に、私は震えそうになる手を抑えるのに精一杯である。
あーあーシャーペンの跡が紙について消しゴムで消しにくいじゃないかほんとやだ。
というか、え、サッカー関係者なら知ってるのその名前。
えっ嘘でしょ、その名前そんな広まってるの。
データの魔女(厨二病全開)が？
「ねーえー、俺知らないんだけど。そのなんとかの魔女ってやつ」
「俺も知らないでやんす」
「お、俺もっス……」
「最近はめっきり活動してないみたいですし、一年生や、そもそもサッカーにあまり関わりの無かった人は知らないかもですね」
そう手帳をパラパラとめくる春奈ちゃんは言う。
それから、目的のページを見つけたのかめくる手を止めて、"データの魔女"について話し始めた。
「えっと……データの魔女っていうのは、この稲妻町に、数年前から流れている都市伝説です」
「都市伝説？」
宍戸君の声に春奈ちゃんが頷く。
「恐ろしく正確なデータと、未来予知ともとれる選手の伸び代の予測。マネージャーとしての能力を逸脱した、異常なまでの有能さ。そのマネージャーのことを"データの魔女"と呼んだそうです」
「ま、魔女……」
壁山君がぶるっと身体を震わせる。
うわっあああああ想像以上にみんなにデータの魔女を連呼されるときついぞこれええええええええ。
あ、バインダーにシャーペンの芯埋まった。
「でも、それは都市伝説じゃ無かったのかよ？」
そう聞き返す染岡君に、春奈ちゃんが首を振る。
「それがそうじゃなくて。……一年前、"データの魔女"は試合で実際に戦ってるんです」
「え、マネージャーなのに？」
「はい。それで戦った所が」
半田君の問いに答え、そこで春奈ちゃんが一度言葉を切った。
「一年前の、帝国学園だそうです」
驚きの声を上げるチームのみんな。
そして、目を見開いたまま先程から固まっている兄さん、豪炎寺君、風丸君。
んっんんんーマジでどうしてこうなってうわあああああああ。
後書き
イナアレイナオリで考えてみたらいつのまにか日本中に指名手配されてた。嘘やん。
スピンオフ的にやるかもだけどクオリティは期待しないでほしい(´･ω･`)
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黒牡丹(プロフ) - 焔さん» 好みと言っていただけて本当に嬉しかったです。書けないことになれば、とにかく頭の中に思い描いていたネタだけでも箇条書きにしてでも投稿はするつもりです。嬉しく優しいお言葉、本当にありがとうございます。 (2020年7月23日 12時) (
レス) id: 51616291f0 (このIDを非表示/違反報告)
焔 - 黒牡丹さん» レスありがとうございます。黒牡丹様が帰ってきてくださって、今の心境を教えてくださっただけでも嬉しいです。ありがとうございます。 (2020年7月14日 22時) (レス) id: 3ce071c9ce (このIDを非表示/違反報告)
黒牡丹(プロフ) - 焔さん» コメントありがとうございます。お話の続きを私自身が書くのは無理だと悟ってしまいました、申し訳ありません。なんとかして、彼女の物語を完結させたいと思います。どうか、よろしくお願いします。 (2020年7月13日 12時) (レス) id: cd13c32878 (このIDを非表示/違反報告)
黒牡丹(プロフ) - 夜さん» コメントありがとうございます。何度もコメントしてくださっていたのに、本当に申し訳ありません。私の手から離れるかもしれませんが、それでも一度思い描いた物語として皆様の元に届けたいと思っています。読んで頂いて、本当にありがとうございます。 (2020年7月13日 12時) (レス) id: cd13c32878 (このIDを非表示/違反報告)
黒牡丹(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます。こんな形でのコメント返信申し訳ありません。せめて、物語として皆様の目に触れるようにしたいと思います。 (2020年7月13日 12時) (レス) id: cd13c32878 (このIDを非表示/違反報告)
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