プロローグ 2 魔法少女 ページ3
「…え?」
気付けば目の前には木、木、木。
どうやら森の中にいるらしい。
…いやなんでだよ。
「夢じゃ…無かったの…?」
呆然と呟き、手を見た。
そこにはまだ成長しきっていない印象を受ける手。恐らく中学生くらいだろう。
ペタペタと顔を触ると、小ジワもクマもない。
私ではあり得なかったハリのある肌であった。
「うそ…若返ってる」
じわじわと喜びが心を満たしていく。
夢じゃなかったんだ。
私はあのクソ会社から解放されたのだ。
はっと気付いて辺りを見渡す。なぜ私は森にいるのだろうか。
いや、まず私は魔法が使えるはずだ。
「魔法…魔法…ええと、魔法出ろ!」
すると、目の前にステータスのようなものが出て来た。
「あ、こんな感じなんだ…魔法少女っぽさは無いな」
ステータスにはこう書いてある。
白河 伶奈 (14 固定)
職業 魔法少女
スキル 想像魔法
「え、何これ」
…え、何これ。
(14 固定)って何なのだろうか。
「順当に考えたら年齢、だよな?」
でも固定とは何なのだろうか。
固定、固定…?
「あ゛」
あることに思い至る。
考えてみよう。
少女、とは何を思うだろうか。
少女とはまだ女性になっていない女の子を指すものだ。
私が願ったのは魔法「少女」。
つまりはだ。
「私、ずっと少女のまま生きていくの…?」
嘘やん。
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作者名:黒牡丹 | 作成日時:2018年7月16日 22時