32話: ロクな事がねぇ ページ33
決勝戦当日の朝。
一つの知らせが私たちに届いた。
「えっ・・・！？キャプテンが・・・！？」
「交通事故って・・・そんな・・・」
メンバー全員が驚きを隠せないようだ。
それもそうだろう。まさか、私も本当にこんなことになるとは思わなかった。
影山が企てたのかどうなのか・・・恐らく影山の仕業だろうが。
原作にもこんな感じの下りがあったような、無かったような気がする。
原作なんてとっくのとうに古ぼけて、ほとんど内容は思い出せないが、取り敢えず影山が酷いってことは覚えている。
そして、誰かが呆然と呟いた。
「どうするんだよ・・・キャプテンがいなきゃ、帝国学園に太刀打ちなんか出来っこない・・・」
「戦術の指揮なんて・・・」
その言葉には悲愴感がたっぷり込められており、絶望感がありありと伝わってくる。
折角の帝国学園との試合だし、キャプテンも一緒に万全の状態で挑みたかったのだろう。
それに、私というマネージャーがいた影響で強いチームになったから、あわよくば勝てるかも、なんて思っていたのかもしれない。
まぁ両方だろうけど。
監督も焦った顔をしている。
「キャプテンがいない」状態で準優勝を果たしたとしても、周りからの評価はあまり芳しくないのは目に見えている。
もしかしたら、キャプテンが事故になったのは監督の責任だ、なんて話になるかもしれない。
モンスターペアレントならそんないちゃもんは平気でつけるだろう。
ざわざわとチーム内では動揺が広がり、涙目になっている人もいる。
しかし、こればかりは私にもどうしようもない。
キャプテンも居ない今、このチームは負けるのが必至、だろう。
指揮する人間すら居なくなると、どう考えても崩壊するのが目に見えてる。
すると、少し青ざめた監督がうろうろと視線を彷徨わせ、私をみて目を少し見開いた。
(あれ、なんかすごい嫌な予感がする。)
「いっそのこと、円堂さんに出てもらったらどうだ？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 68人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「イナズマイレブン」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒牡丹(プロフ) - カノンさん» 遅れてすみません、コメントありがとうございました。鬼道さんは私もとても大好きです。なんとかくっつくところまでは。 (2020年8月11日 22時) (
レス) id: cd13c32878 (このIDを非表示/違反報告)
カノン - はじめまして！私も鬼道さんが大好きです！続きが楽しみです！ (2019年9月25日 10時) (レス) id: e557ed7412 (このIDを非表示/違反報告)
黒牡丹(プロフ) - 美怜さん» 行間ですか……。やっぱり結構開けた方が読みやすいですか。ちょっと書き方見直してみますね。表現力があると言ってもらえてとても嬉しいです。こうやっての人からの評価って貴重なので、今後の参考にさせていただきます。ありがとうございました！ (2019年5月21日 22時) (レス) id: cd13c32878 (このIDを非表示/違反報告)
黒牡丹(プロフ) - 美怜さん» ほむほむ、成る程…コメントありがとうございます！設定は割と初期段階で決まってて簡単に決めたので、そう言われると何だか不思議な気持ちですねえ。実は他の小説ってあまり読んでないので、設定の良し悪しあんまり分からないのでそう言ってもらえるとありがたいです。 (2019年5月21日 22時) (レス) id: cd13c32878 (このIDを非表示/違反報告)
美怜(プロフ) - 2つ目は…そうですね、行の間が少し狭いと感じました…。少々狭くて読みづらいと私は個人的に感じました。ですが、文の表現力はとてもあったと思うので、行を開ければとてもいい作品だと思います！！ (2019年5月20日 21時) (レス) id: 249a1a4653 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
