15話: 私の名前は ページ16
「これで手続きは完了ね。」
「あの、本当にありがとう。お母さん、お父さん。わざわざ戸籍の登録までしてもらっちゃったし・・・」
「いいのよ。リコは私の娘なんだから。
ね？」
そう言ってウインクしてくるお母さんに悶える事しか出来ない今日この頃。
そう思いながら、家族全員で市役所から出てくる。
「なんかいろいろあってよく分かんねーけど、リコがこんど小学校に入ってくるんだろ！楽しみだなぁ！」
目を輝かせて守兄さんが飛び跳ねている。
ホントに可愛いし微笑ましいし。
うん。守く・・・兄さんマジ天使。
はしゃいでる兄さんをお父さんがたしなめる。
「ははは、落ち着けって守。妹が出来て嬉しいのは分かるけどね。俺も、娘が出来てすごく嬉しいよ。」
たった今役所で手続きを終え、これで正式に私は戸籍上も円堂家の一員となった。
本当に円堂家が順応早過ぎてどっかの誰かに騙されないか心配だ。
お父さんは
「君みたいな娘なら大歓迎だ！」
と言っていたし、
守兄さんは
「リコがおれのいもうとになるってことは、おれ、リコのお兄ちゃんなんだよな！おれはにいちゃんになったんだ！」
と言っていた。
可愛いからいっか、とだけ思ったのは覚えている。
今日で私が拾われてから一ヶ月程。
まだ三十日ほどしか、あの家で過ごしていないのだ。
不思議なものである。
こんな短い間に、気付けば一人の家族として私はこの中で生きていくことになった。
・・・なんか早過ぎて主人公の家族はおかしいと思うのはしょうがないけれど。
前世における全てを捨てた。
いや、前世に全てを置いて来た。
桃井 莉子は死んだんだ。もういない。
代わりに私は新しいものをたくさん手に入れた。
きっとそれはこれからも曇らない物だと思う。
これから、原作を精一杯変えないように、生きて行こうじゃ無いか。
私の恩人である主人公、守兄さんの笑顔は絶対に壊させない。
今度からサッカーの戦略の立て方などなどを勉強する予定だ。
原作を傍観するしかできないかもしれない。
けれど、せめて守兄さんのサッカーの手助けぐらいはしたい。
円堂 莉子 として出来る限り兄さんの助けになろう。
私の名前は、"円堂 莉子"だ。
16話: 超次元だからね仕方ないね→←14話: 家族になれば
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黒牡丹(プロフ) - カノンさん» 遅れてすみません、コメントありがとうございました。鬼道さんは私もとても大好きです。なんとかくっつくところまでは。 (2020年8月11日 22時) (
レス) id: cd13c32878 (このIDを非表示/違反報告)
カノン - はじめまして！私も鬼道さんが大好きです！続きが楽しみです！ (2019年9月25日 10時) (レス) id: e557ed7412 (このIDを非表示/違反報告)
黒牡丹(プロフ) - 美怜さん» 行間ですか……。やっぱり結構開けた方が読みやすいですか。ちょっと書き方見直してみますね。表現力があると言ってもらえてとても嬉しいです。こうやっての人からの評価って貴重なので、今後の参考にさせていただきます。ありがとうございました！ (2019年5月21日 22時) (レス) id: cd13c32878 (このIDを非表示/違反報告)
黒牡丹(プロフ) - 美怜さん» ほむほむ、成る程…コメントありがとうございます！設定は割と初期段階で決まってて簡単に決めたので、そう言われると何だか不思議な気持ちですねえ。実は他の小説ってあまり読んでないので、設定の良し悪しあんまり分からないのでそう言ってもらえるとありがたいです。 (2019年5月21日 22時) (レス) id: cd13c32878 (このIDを非表示/違反報告)
美怜(プロフ) - 2つ目は…そうですね、行の間が少し狭いと感じました…。少々狭くて読みづらいと私は個人的に感じました。ですが、文の表現力はとてもあったと思うので、行を開ければとてもいい作品だと思います！！ (2019年5月20日 21時) (レス) id: 249a1a4653 (このIDを非表示/違反報告)
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