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微笑んだ私を見て
ジョングク君は顔を顰める。
『ジミンさん、下で待ってるんじゃない?』
「……ヌナ」
『ん?』
目を伏せている彼を見て睫毛が長いことに気付いた。
本当に綺麗な顔をしている。
ジョングク君は軽く息を吸って、大きな目でこちらを見た。
「俺、ヌナの事好きです」
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『え…』
「愛してます。」
あっさり彼の口から出た告白。なのか。
こんなあっさりした告白があるのか
ジョングク君は赤らめる様子もなく、真っ直ぐな目で戸惑う私を見ている
『ちょ、ちょっと待って…整理させて』
「はい」
『告白…なの?』
「はい」
…
『ジョングク君…あの』
「だから幸せになってください」
『…へ』
目を細めて微笑むジョングク君に唖然とする。
告白なら最後に…
『…付き合ってください。…じゃないの?』
きょとんと目を丸くして私を見た後、彼は長い睫毛を伏せて笑った。
「俺じゃだめなんだよヌナは』
『なにそれ』
「俺じゃヌナは幸せになれないから」
優しく微笑んだ彼は手を私の髪に伸ばして
耳にかけた。
その表情はどこか悲しそうで。
『…ごめん…』
「何でヌナが謝るの、俺好きだった人の涙なんて見たくないですよ」
頭上からジョングク君の透き通った笑い声が聞こえる。
目を裾で擦って、ジョングク君に笑顔を見せると彼は「そっちの方がいいよ」と微笑んだ
「じゃあ」
と軽く挨拶してジョングク君は帰ってしまった。
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… …
??
・
ジミンは建物の外で1人でジョングクを待っていた。その場に何も考えずにただ立っている。
すると、鼻先に冷たい感覚。
上を見上げると灰色の空から白い雪が降ってきていた。あぁ、もうそんな時期かなんて思いながら空を見ていた。
すると誰かの足音が聞こえてジミンは後ろを振り返ると、そこには俯いたジョングクが立っていた。
スンと鼻をすするとジミンは無言でジョングクの黒髪を雑に撫でた。
「…行こうか」
ジミンは何も聞かずにポケットに手を突っ込んだまま歩き出した。
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狐(プロフ) - タピオカさん» アイディアありがとうございます!最近作成しようか迷っていた所でした…。時間があれば是非!ありがとうございます! (2018年3月2日 23時) (レス) id: 0ded4c7b3a (このIDを非表示/違反報告)
v love - 現実になったらいいのに笑 (2018年2月18日 1時) (レス) id: a9472cffab (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - 更新楽しみ待っております^^ (2018年2月15日 11時) (レス) id: 35241c8ff2 (このIDを非表示/違反報告)
R - 更新待ってました!!(>_<)これからも頑張ってください!応援してます!! (2018年1月27日 1時) (レス) id: ba2a671ee4 (このIDを非表示/違反報告)
みさき(プロフ) - やばぱり最高!!!!! (2017年11月26日 22時) (レス) id: 9a28dc2523 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヒロ | 作成日時:2017年8月23日 21時