病み少年に会いました［BL］【オリジナル】

26.わかる ページ28

……なんでバレてんのさ……兄さんがなんか言ったのかな……

「優人が言ってたんだよ。夕闇と話したって。だから、なんか関係してるかもって思ってな」
「……」
「お前、優人大好きだから」

やっぱり……

ていうか俺が兄さん大好きだからとか言ってるけど、俊くんも兄さん大好きじゃん……

どうせ俺が今朝行かなかったこと気にして兄さんが俊くんに話したんだろうし、そんな兄さんを心配して俊くんは今俺と話してるんでしょ……人のこと言えなくない……

「というか、俺はお前が夕闇に何かしたんじゃないかっていうのが心配で」
「……疑ってるの」
「そうじゃないよ。けど、お前、優人の為になると手段を選ばないから……」

うーん、俺のことよくわかってる。

実際釘さして嫌味っぽいことも言ったし、兄さんの為なら俺は手段を選ばない。

ま、夕闇に効果あったかはわからないけど。俺に釘刺されてあんなに無反応な奴初めてだったし。

「……ふふ、兄さんに近づかないでって釘指して嫌味言っただけだから安心してよ。俺そんなひどいことしてないよ」
「……嫌味は言ったのか……あのな、奏太。嫌味なんてそうそう言うもんじゃ……」

げ、俊くんの説教始まる。

昔からそうだ。兄さんが甘いから俺にお説教するのは大抵父さん、母さん、兄さん。ではなく父さん母さん俊くんだった。

脳内でなんとか言い訳を考え出そうとした時……

「あれ？ 奏太、俊。何してんの」

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