風柱 × 優 ページ45
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各柱たちは、それぞれくじで当たった鬼と共に自分の屋敷に戻っていく。
そんな中、産屋敷邸の庭で未だに頭を抱えているのは.....風柱、不死川実弥だ。
実(どうしろってんだァ.....!)
それもそのはず。実弥につくことになったのは、優.....先日殺そうとした相手なのだから。
しかし耀哉からの“提案”を無下にする事は出来ない。
優「ねえ、実弥.....だっけ」
実「ん?あァ、そうだが」
優「耀哉に、『実弥にも弟がいるから、その話をすればいいと思うよ』って言われた」
実「俺に弟はいねェ。ってか何でそんなに声真似上手いんだァ?」
話を切り出してくれたのは嬉しかった。が、弟については華麗(?)に無視する。
ってかマジで声真似上手いな。
優「.....あら、耀哉が嘘を吐いたと?」
実「うぐッ.....!!」
痛いところをつかれて返す言葉がなくなったのだろう。何かを諦める様に息を吐き、ぽつりぽつりと話し始めた。
実「俺の弟は.....“玄弥”は、俺を追いかけて鬼殺隊に入ったんだと。呼吸も使えねェのに、必死になって。鬼を喰ってまで。
.......あんなやつ、鬼殺隊をやめちまえばいい。平穏な日々を過ごして、いつかは結婚して。ジジィになるまで幸せに生きれば良かったんだ.....」
優「顔と言動が合わなさすぎるわね」
実「今のは普通、感動するとこだろォ!」
しみじみとした空気が台無しである。
優「追いかけて来ちゃったんなら仕方ないわ。弟なんてそんなものよ、兄や姉が望む道じゃない方に進む。それにしても面白いわね、鬼を喰う鬼殺隊員なんて」
実「同族喰ってる奴が“面白い”とか.....テメェの方が面白いと思うぞォ?
そういえば、テメェの弟.....陽、だっけかァ?そいつはどうなんだよ」
優「陽は正直、貴方の弟よりおかしいわよ。 .......鬼になってまで、追いかけてきたんだから」
実「なっ..........」
実弥が硬直する。
脳内で様々な疑問が飛び交っているのだろう。その結果..........。
実「.....大変だったなァ」
優「ええ.......」
実弥は、考えることを放棄した。
実「お互い、変な弟を持っちまったなァ」
優「“可愛い弟”の間違いでしょう?」
実「ハハッ、それもそうだなァ」
いつの時代の兄姉も、下の子を可愛がるのをやめられない。
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零(プロフ) - ケチャップさん» コメント有難う御座います!これからもどんどん辛辣になっていきます(笑)。ちょくちょく覗いていただけたら嬉しいです! (2019年12月12日 6時) (レス) id: 6fa178c93b (このIDを非表示/違反報告)
ケチャップ - 妹とかが辛辣なのめっちゃ面白い (2019年12月10日 17時) (レス) id: 0399b1d0a7 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 2人で頑張りましょう! 体調には気を付けて........! (2019年11月30日 7時) (レス) id: 6fa178c93b (このIDを非表示/違反報告)
冷月 - こんにちは。作者の冷月です!今日から私も更新がんばります!!!! (2019年11月30日 3時) (レス) id: 0628a6c5b2 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 申し遅れました、零って書いてありますがこのはです。 (2019年11月20日 20時) (レス) id: 6fa178c93b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冷月、このは | 作成日時:2019年11月7日 15時