続き ページ9
しかし元々足のあった場所は今は人魚姫のように尾びれへと姿を変えている為残念ながら一人で歩く事も、座る事すら出来ないのだ。
｢戻りました。はい、今日の分の人魚の涙です。今飲ませますので口を開けてくださいね｣
そんな私の心情を知ってか知らずか紳士のような振る舞いの彼は扉の向こうから顔を覗かせる。手には小瓶1本分の海色をした液体が半分程入っている。
｢要らない｣
私は彼の見せる液体に震えながら彼とは逆の方を向く
｢おや、なぜですか？これが無ければ綺麗な尾びれが足へと戻ってしまいますよ？｣
｢ええ、だから飲みたくないのです。私を陸へ返して｣
｢そうですか｣
彼は悲しそうに目を伏せ、ゆっくりと人魚の涙とか言う液体を見つめる。とその液体の入った瓶の蓋を徐ろに取り自分の口に含むと私の顔を掴み、唇に唇を重ねる。一の字に引き締めた唇は息が苦しくなるにつれて開いていき、そこから生温い液体が流れ込む。生々しい彼の舌から逃げようとはするが何処へ行っても撫でられる薄着みの悪さに体を震わせる。
そしてやっと離した唇を指でなぞる彼を突き放そうとするがさっきの口ずけのせいで力の抜けた腕では細身とはいえ、男性を突き放す事は出来なかった。
｢もう嫌だ、なんでこんな事になっちゃったの｣
目から流れる雫はあの時のような無色透明ではなく、透き通る水色へと姿を変える。その涙を愛おしそうに拭い舌で味わうように拭った指を撫でる彼の姿にまた海色の涙が溢れ出す。
｢貴方が綺麗すぎるのがいけないのですよ？色々な人を魅了して、貴方の目には私以外入ってはいけないのというのに｣
歯車は何処で違えてしまったのだろうか。
何時も紳士的で優しい貴方は何処へいってしまったのだろうか。
もしも人魚姫の魔女が本当に存在すると言うのならば、どうか私の愛した彼に戻してください。
その為なら私はこの身全てを捧げても構わないから。
ーーーーーーーーー
監、禁系ヤンデレ……アズール・アーシェングロット
リクエストありがとうございます┏○ﾍﾟｺｯ
アズール様に関しては本当にキャラが違ったらすみません。言ってくれれば書き直しますので
お気に召してくれると嬉しいです
ラッキーパーソン
エース・トラッポラ
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セイラ - さいこうです。好きですっっっっっっ、うちもイデア推し (5月13日 21時) (
レス) id: 0a2eee8487 (このIDを非表示/違反報告)
ブライド - 突然失礼します！リクエストしていいですか？オルト君のヤンデレをお願いします… (2020年6月12日 19時) (レス) id: 3d8c2e90f5 (このIDを非表示/違反報告)
夜霧皐月(プロフ) - 多毛林さん» ありがとうございます！先程続編を作成させました！応援して下さり本当にありがとうございます！書いてる身としてとても励まされます！これからも読んでいて楽しいと思えるような作品が作れるよう頑張ります！ (2020年4月19日 1時) (レス) id: 9e4a1e2f47 (このIDを非表示/違反報告)
夜霧皐月(プロフ) - ラムさん» ありがとうございます！これからも皆さんが読んでいて楽しいと思えるような作品が作れるよう頑張ります！ (2020年4月19日 1時) (レス) id: 9e4a1e2f47 (このIDを非表示/違反報告)
多毛林 - 同じく続編楽しみにしています。これからも更新頑張って下さい応援してます！ (2020年4月19日 1時) (レス) id: cbaa155769 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜霧皐月 | 作成日時：2020年3月26日 22時
