続き ページ6
植物の優しい懐かしい匂いの先にある愛おしい匂い。私はその匂いの先に徐ろに足を進めるとそこにはやっぱり不機嫌そうなレオナの姿があった。
｢他のやつとは喋るなっつたよな？｣
開口1口目にしては荒々しい言葉に胸が熱くなる。やっぱり彼はあの私の悪事を見ていたのだ。それを嬉しいと思う私には嫌気がさす。これはレオナを利用する行為と変わらない。でも、それ以上に今は彼の部屋に軟禁されるかもしれない、教室に行かなくていいかもしれないこの状況が嬉しかった。
｢ごめんなさい｣
でもこんな心情がバレたら愛想をつかれてしまうかもしれない。そう思い何とかうわずりそうな声に悲しそうな雰囲気を付け出して言葉にする。
｢たく、そんなに軟禁状態にされてえのか｣
彼の何となく呟いた程度の小さな声は私の心臓を大袈裟に飛び跳ねさせる。バレたのか、そう思い俯きながら彼の方を盗み見するがただ呆れたというだけのようだ。
｢ごめん、なさい｣
チクリと胸に指す痛みを吐き出すように私はまた謝罪の言葉を放つ。今度のは心底の謝罪だった。
｢今日から1週間、俺の部屋から外出禁止だ。んで次はねえ。もし次誰かと喋ったらずっと俺の隣に居させる。わかったな｣
｢レオナも一緒に居てくれる？｣
ぼそっと呟いた言葉に彼は今の私の心情を察したのか頭を少し荒く、でも優しく撫でる。
｢当たり前だろ。一緒に居れる時間は基本一緒に居るって約束しただろ｣
その言葉が私の心を優しい温め、冷たく心に張り付けられた蔑む言葉達を溶かし癒してくれる。ああ、やっぱり私はレオナが居ないとダメなんだな。そう改めて感じ、それを伝えるように彼の大きな胸に飛びつく。それを意図も容易く受けとめ、子供みたいな私をなんだかんだ慰め愛してくれる私だけの特別な姿にこの時間がずっと続けばいいのにと頭を擦り付け彼の温もりを肌いっぱいに感じたのだった。
ラッキーパーソン
エース・トラッポラ
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セイラ - さいこうです。好きですっっっっっっ、うちもイデア推し (5月13日 21時) (
レス) id: 0a2eee8487 (このIDを非表示/違反報告)
ブライド - 突然失礼します！リクエストしていいですか？オルト君のヤンデレをお願いします… (2020年6月12日 19時) (レス) id: 3d8c2e90f5 (このIDを非表示/違反報告)
夜霧皐月(プロフ) - 多毛林さん» ありがとうございます！先程続編を作成させました！応援して下さり本当にありがとうございます！書いてる身としてとても励まされます！これからも読んでいて楽しいと思えるような作品が作れるよう頑張ります！ (2020年4月19日 1時) (レス) id: 9e4a1e2f47 (このIDを非表示/違反報告)
夜霧皐月(プロフ) - ラムさん» ありがとうございます！これからも皆さんが読んでいて楽しいと思えるような作品が作れるよう頑張ります！ (2020年4月19日 1時) (レス) id: 9e4a1e2f47 (このIDを非表示/違反報告)
多毛林 - 同じく続編楽しみにしています。これからも更新頑張って下さい応援してます！ (2020年4月19日 1時) (レス) id: cbaa155769 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜霧皐月 | 作成日時：2020年3月26日 22時
