君が……だから。【snr】

43.好きだから ページ47

せ「白雪姫懐かしいな〜告白したのも初めてキスしたのもこんときか」

『余計なことまで覚えてるな』

俺は隣に座ってる彼女を、少し茶化すように言った

あれから10年。まさかの26歳になった今でもAと付き合っている

俺は少し興味があったネットの世界で活動をしながら会社員、もとい社畜。

Aは保育士として働いている。もちろん、坂田、うらたん、志麻くん、有亜ともずっと連絡を取り続けている

『ねーセンラ』

せ「なんや?」

『坂田くんとさ、やたら喧嘩してたのって何だったの?文化祭終わったら急になくなっちゃったし』

せ「……は?」

『え、なに』

せ「いや、え?まだ分からんの、」

『逆にヒントも何もなかったのになぜわかると……?』

こいつの頭の中に[取り合い]という言葉はないのだろうか?

察しがいいかもしれないけど、自分のことには鈍感だ

せ「ほんと鈍感すぎん?教えんわ」

『ケチだなー』

せ「分からんほうがどうかしてるわ」


せ「さっきさ、志麻くんからメール来たんだけどさ、」

『うん』

せ「[有亜がかわいすぎて辛い]ってこれ既読無視していいよな?」

『それが妥当でしょ』

予想はしていたが、俺とAが付き合った後に志麻くんと有亜も恋人となった

うらたんがそのあとに「俺も恋したいです」って言ってきた

……まあなるようになるさ


幼馴染だから君に冷たくして、

幼馴染だから味方になって、

好きだから告白して……

お互い好きだから、恋人になった。

でももう10年。

せ「Aー、ちょっとというかすっごく重大な相談があるんやけど、」

『なんだそれ、どうしたの?』


そろそろ恋人を卒業してもいいよな?









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君が……だから。


END

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