【文スト】 光の少年と闇の少女

二十七話、通達 ページ40

〜樋口の家〜

樋口「ただいま」

樋口は家に入るや否や座り込み

森「君は自分が此の仕事に向いてると思った事はあるかね？」

森の言葉を思い出し

樋口「そんなの、ある訳ないでしょ…」

そして、ポートマフィアではAの作成通り、芥川とAが敵対組織に拐われた

A(却説、樋口さんは私と兄様の状況にどう動くか…楽しみですね)

閉じ込められた一室で、Aはゆっくりと口角を上げた

〜数年前〜

彼女、樋口一葉がまだポートマフィアに入りたての頃初めての任務はAの任務への付き添いだった

樋口「芥川、A…」

樋口がそう呟くと、後ろから

A「お呼びで？」

樋口「…ッ！」

慌てて後ろを向くと、其処には楽しそうに目を細めるAの姿が合った

樋口(か、可愛らしい…女の子？)

樋口がポカンと惚けていると

A「本日、貴方の監督を首領より頼まれました。芥川Aです。どうぞよろしく」

ふわりと笑い、握手を求めるAに樋口は慌てて手を出し

樋口「ひ、樋口です！よ、よろしくお願いします」

〜〜〜

A(ポートマフィアを抜けるのは容易ではないが不可能ではない…私が一番最初に教えた事、何故だか判りますか？樋口さん。私は正直、貴女には期待をしていませんでした。異能もない、武術に長けている訳でもない…でも…)

物思いにふけるAの耳に一つの銃声が入ってくる。そして

立原「知らない顔は全員殺せ！！」

数秒後には沢山の銃声が響く。樋口に黒蜥蜴が加勢した、と言う事実だった

A(よくやりましたね。樋口さん)

その時のAの瞳はとてつもなく優しいものだった

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